ライフ

降圧剤、糖尿病治療薬、AGA治療薬… 医師6人が明かした「私が飲みたくない薬」その理由

どんな薬の服用を避けているのか、医師6人に調査(写真は医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏)

どんな薬の服用を避けているのか、医師6人に調査(写真は医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏)

 想定されるリスクよりも効果が上回ると判断した際に処方されるのが、薬だ。しかし「名医」とされる医師ほど自分では「薬を飲まない」ことが多いという。では、具体的にはどんな薬の服用を避けるのか。普段、患者に薬を処方する医師たちに、自身が「絶対に飲まない薬」「飲みたくない薬」を訊いた。

 まず、患者数が多い高血圧の治療に用いられる「降圧剤」はどうか。

 川崎医科大学附属病院病院長の永井敦医師も高血圧の持病があり、降圧剤としてカルシウム拮抗薬のアムロジピンOD錠(水なしで唾液で溶かし服用するタイプ)を服用していたが、今は避けていると言う。

「もともと飲んでいたのは日本メーカーのジェネリック医薬品でしたが、口内で溶ける際の苦味が非常に強く、その後に食事をしても、食後まで不快なほどでした。

 ジェネリック製造不正事件に伴って、同じ有効成分ながら水で飲む別の薬に切り替えたところ、苦味を感じることがなくなり、飲みやすくなりました。苦味がなくなるだけで抵抗感が消え、QOL(生活の質)が改善することを身をもって体験した。唾液で溶かすOD錠はもう飲みたくないし、患者さんにも処方したくないです」(永井医師)

 高血圧と並ぶ生活習慣病の代表格・糖尿病にも、医師が避けたい薬がある。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師が言う。

「血糖コントロールのために用いられるインスリン製剤の注射は、食事時や1日の決まった時間に打たなければならず制約が大きいので、私は使いたくありません。また、血糖を下げる効果を持つ薬のなかでも、低血糖を起こしやすい薬は飲みたくありません。これは効果と表裏の関係にある副作用なので仕方がないのですが、低血糖を起こすと急に意識を失うので、ケガのリスクもあり、怖いと思います」

 上医師は日常生活への影響から、血栓を予防し血液をサラサラにする抗凝固薬のワーファリンも避けたいと言う。

「服用中はビタミンKを多く含む納豆を食べてはならず、ホウレンソウなどの緑葉野菜の摂取量に気をつけなければならないなど、生活に制約が出るので嫌です。それ以外の選択肢がないわけではないので、まずはワーファリン以外の抗凝固薬を選択します」

関連キーワード

関連記事

トピックス

麻薬取締法違反容疑で家宅捜査を受けた米倉涼子
「8月が終わる…」米倉涼子が家宅捜索後に公式SNSで限定公開していたファンへの“ラストメッセージ”《FC会員が証言》
NEWSポストセブン
巨人を引退した長野久義、妻でテレビ朝日アナウンサーの下平さやか(左・時事通信フォト)
《結婚10年目に引退》巨人・長野久義、12歳年上妻のテレ朝・下平さやかアナが明かしていた夫への“不満” 「写真を断られて」
NEWSポストセブン
人気格闘技イベント「Breaking Down」に出場した格闘家のキム・ジェフン容疑者(35)が関税法違反などの疑いで逮捕、送検されていた(本人SNSより)
《3.5キロの“金メダル”密輸》全身タトゥーの巨漢…“元ヤクザ格闘家”キムジェフン容疑者の意外な素顔、犯行2か月前には〈娘のために一生懸命生きないと〉投稿も
NEWSポストセブン
司組長が到着した。傘をさすのは竹内照明・弘道会会長だ
「110年の山口組の歴史に汚点を残すのでは…」山口組・司忍組長、竹内照明若頭が狙う“総本部奪還作戦”【警察は「壊滅まで解除はない」と強硬姿勢】
NEWSポストセブン
バスツアーを完遂したイボニー・ブルー(インスタグラムより)
《新入生をターゲットに…》「60人くらいと寝た」金髪美人インフルエンサー(26)、イギリスの大学めぐるバスツアーの海外進出に意欲
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
ハワイ島の高級住宅開発を巡る訴訟で提訴された大谷翔平(時事通信フォト)
《テレビをつけたら大谷翔平》年間150億円…高騰し続ける大谷のCMスポンサー料、国内外で狙われる「真美子さんCM出演」の現実度
NEWSポストセブン
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の公判が神戸地裁で開かれた(右・時事通信)
「弟の死体で引きつけて…」祖母・母・弟をクロスボウで撃ち殺した野津英滉被告(28)、母親の遺体をリビングに引きずった「残忍すぎる理由」【公判詳報】
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
バイプレーヤーとして存在感を増している俳優・黒田大輔さん
《⼥⼦レスラー役の⼥優さんを泣かせてしまった…》バイプレーヤー・黒田大輔に出演依頼が絶えない理由、明かした俳優人生で「一番悩んだ役」
NEWSポストセブン