パーキンソン病の遺伝子治療
「9月から始まっている医師主導治験では通常量(200マイクロリットル)と高用量(600マイクロリットル)の2群に分け、6人ずつ合計12人に投与予定です。2007年に実施した臨床試験で投与された患者さんは1回の治療で、何年間も運動機能が維持されています。今回の治験では安全性と有効性を確認し、できるだけ早い時期での保険承認を目指します」(村松教授)
パーキンソン病以外にもAADCが先天的に欠乏している子供に遺伝子治療の臨床研究を実施し、好結果が得られた。将来的にはドパミンを作る3つの遺伝子を同時に投与して自力で産生する遺伝子治療を確立させたい意向だ。
取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2022年11月11日号
村松慎一・自治医科大学附属病院神経内科教授

