芸能

『すずめの戸締まり』公開中! 作品をより深く味わうために知っておきたい3つのポイント

新海誠監督3年ぶりの新作アニメ映画が公開

新海誠監督3年ぶりの新作アニメ映画が公開(C)2022「すずめの戸締り」製作委員会

『君の名は。』(2016年)や『天気の子』(2019年)の大ヒットで有名なアニメーション監督・新海誠の3年ぶりの新作『すずめの戸締まり』が、大好評上映中だ。今回の舞台は日本各地の廃墟。災いのもととなる“扉”を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描く冒険物語となっている。

(C)2022「すずめの戸締り」製作委員会

(C)2022「すずめの戸締り」製作委員会

 新海監督の作品は日本のみならず世界中で支持され、特に日本映画の世界歴代興行収入2位となった『君の名は。』は、アジア圏やヨーロッパ圏でも大人気を博した。なぜ新海作品はこんなにも人々の心を掴んで離さないのか? 『すずめの戸締まり』の3つの見どころに合わせて、分析します!

【見どころ1】美しい風景描写にうっとり

美しい風景描写にうっとり

美しい風景描写にうっとり(C)2022「すずめの戸締り」製作委員会

 新海作品の大きな魅力のひとつが、最新のデジタル技術を駆使して描かれる圧倒的な映像美。特に雲や空など自然のうつろいの描写は圧巻だ。今作でも九州から東北まで、ロードムービーのように日本各地の美しい風景を見ることができる。

【見どころ2】オーディションで選ばれたフレッシュな声優たち

岩戸鈴芽(声:原菜乃華)(C)2022「すずめの戸締り」製作委員会

岩戸鈴芽(声:原菜乃華)(C)2022「すずめの戸締り」製作委員会

『君の名は。』の上白石萌音や『天気の子』の森七菜のように、新海作品のヒロインはオーディションで選ばれることが多い。今回、1700人を超えるオーディションから主人公・岩戸鈴芽役を射止めたのは、19歳の女優・原菜乃華だ。また、扉を閉める旅を続ける“閉じ師”の青年・草太役には、同じくオーディションで松村北斗が選ばれた。みずみずしい2人の声の芝居にも注目。

宗像草太(声:松村北斗)(C)2022「すずめの戸締り」製作委員会

宗像草太(声:松村北斗)(C)2022「すずめの戸締り」製作委員会

【見どころ3】東日本大震災の描写も…社会へのメッセージ

(C)2022「すずめの戸締り」製作委員会

(C)2022「すずめの戸締り」製作委員会

『すずめの戸締まり』の公式ツイッターからは、公開前に「地震描写および、緊急地震速報の警報音が流れるシーンがある」と注意喚起が行われた。自然災害を主人公が乗り越えていく姿を描くのも、新海作品に共通するテーマだ。当たり前の日常が当たり前ではなくなり、不安や不自由さを抱えながら生きている人々に、新海監督が作品を通じて何を伝えたいのか──その答えは、ぜひ劇場で自分の目で確かめてほしい。

まだまだ知りたい新海作品の世界

 新作公開にあわせて、過去の新海誠監督作品も紹介しよう。

『言の葉の庭』(2013年公開)
 新海監督の5作目の劇場アニメーション映画で、万葉集を引用した恋の物語。公開後にじわじわと評判が広まり、最終的には1億5000万円の興行収入を得た、隠れた名作。

『君の名は。』(2016年)
 東京に暮らす少年・瀧と飛騨地方の田舎町で暮らす少女・三葉の身に起きた「入れ替わり」という謎の現象と、地球に接近する彗星をめぐる出来事を描いた物語。

『天気の子』(2019年)
 離島から東京に家出してきた少年・帆高と、祈るだけで空を晴れにできる力を持つ少女・陽菜が出会い、自らの生き方を選択していく。第43回日本アカデミー賞で最優秀アニメーション作品賞と最優秀音楽賞を受賞。

※女性セブン2022年12月1日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏(=左。時事通信フォト)と望月衣塑子記者
山尾志桜里氏“公認取り消し問題”に望月衣塑子記者が国民民主党・玉木代表を猛批判「自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと即切り捨てる」
週刊ポスト
「〈ゆりかご〉出身の全員が、幸せを感じて生きられるのが理想です。」
「自分は捨てられたと思うのは簡単。でも…」赤ちゃんポスト第1号・宮津航一さん(21)が「ゆりかごは《子どもの捨て場所》じゃない」と思う“理由”
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
NEWSポストセブン