公明党の山口代表
「本当に清潔な党なのです」
国政選挙のみならず、地方選の応援にも奔走するのは当然のこと。1989年の都議選で、山本リンダは投開票後に朝日新聞のインタビューに次のように答えた。
《28人の全員当選を願っていたのに、残念ですね。(中略)公明党は立党以来福祉に力を入れてきているんです。政治は弱いものに光をあてるのが務めでしょ。福祉面での実績をあげればきりがないほどです。だから私は公明党が好きなのです。本当に清潔な党なのです》
反省の弁まで述べるとは、さすがの“応援団”である。
2004年の参院選で、沢雄二氏(元職)の応援には黄色の上着に白手袋姿で登場。
「テレビ局報道出身の経験で政治を身近にわかりやすくしてくれる」と名前を連呼し、ここでも「私は公明党が大好きなんです」と繰り返した。
芸術部が担う大きな役割は、学会への勧誘や公明党の選挙活動だ。圧倒的な集客力を誇る芸能人の応援演説は、その知名度が高ければ高いほどものを言うのも事実。中には応援弁士がさらに別の“有名人”の威を借る例もある。
2007年の参院選で、愛知県名古屋市内で街頭演説に立ったのは、1980年代から1990年代にかけて一世を風靡した「TMネットワーク」のギタリスト・木根尚登(65才)。木根も冒頭の「SOKAチャンネルVOD」にセミナー動画がある。
演説では「東京から駆けつけてきた」と話しているものの、聴衆の反応は薄く……。そこで木根が繰り出したのは、「TMネットワーク」でユニットを組むあの人の名前だ。
「音楽仲間にも支持者は多いです。(中略)小室哲哉くんも、公明党の政策に共感して期日前投票で一票を投じてくれています!」
学会芸術部の選挙応援は、政治活動というよりも、日頃の信仰活動の延長に近いのかもしれない。熱いエールは、信心深さの証ともいえそうだ。
※女性セブン2023年1月1日号