国内

長井秀和氏が明かす創価学会の現実「若い世代の学会員ほど、活動に疑問を感じている」

若い世代の学会員の現状とは(時事通信フォト)

若い世代の学会員の現状とは(時事通信フォト)

 旧統一教会問題によって20年超に及ぶ自公連立が危機に立たされている。公明党の支持母体である創価学会にも問題が波及しているからだ。旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の被害者救済法案の正式名称は「法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律(案)」で、旧統一教会だけでなく、宗教法人全般が対象になる。

 だが、法案は野党の要求も盛り込む形で修正が加えられ、マインドコントロールによる寄附についても、岸田文雄・首相が国会で「取り消し権の対象となる」と表明した。公明党は受け容れ、創価学会も法案に表立った反対をしなかった。

 創価学会の弱体化はその集票力の低下に現われている。7月の参院選で公明党は得票数約618万票と昨年の総選挙の約711万票から100万票近くも減らした。目標とした「800万票」には遠く及ばなかった。

 背景にあるのは創価学会の選挙活動の中核を担ってきた1世の高齢化と、2世や3世、4世たちの選挙離れとされる。

 そうした選挙離れが進むなか、旧統一教会問題が起きたことで、学会2世、3世たちに一層動揺が広がっているようだ。外資系企業に勤める学会2世の女性は、今回の問題をきっかけに母親の選挙活動に疑問を感じたと語る。

「専業主婦の母は平日昼間から公明党の活動に走り回り、学会の地域活動もしています。その母からは、『池田(大作)先生(名誉会長)の凄さを自民党も認めていて、安倍(晋三)さんとか偉い政治家も、創価学会、公明党には頭が上がらない』と聞かされてきました。

 でも、いま報道を見ると、自民党の政治家は統一協会にもペコペコして、すり寄ってたわけでしょう。創価学会って自民党に利用されてるだけなのかな、と思えて、母のやってきた選挙活動をバカバカしく感じてしまうところはありますよね」

 元学会2世で、退会した理由をメディアで発信しているお笑いタレントの長井秀和氏にも学会員からの反響が寄せられているという。長井氏は実家が聖教新聞の販売所で、小学校から高校まで創価学園、大学は創価大学という“学会エリート”だった。長井氏が言う。

「学会では子供の頃から、池田大作先生は森羅万象を知り、前世・現世・来世を見通せる仏眼があると教えられ、ご本尊を拝む時も池田先生を思い浮かべるように指導されます。だから乗り遅れそうだった電車に乗れたとか、生活の中でいいことがあると、池田先生のおかげだと考えるようになる。そうして育った2世3世がやめるのは簡単ではありません。自分が退会したら、一族の学会内での立場も悪くなります。

 それでも、私の周囲で若い学会員が3人ほど退会しました。学会の選挙活動を見ても、7月の参院選後に行なわれた地方選挙では、埼玉県の草加市議選のように公明党の候補は全員当選しても、前回に比べて票を減らしたケースが多い。若い世代の学会員ほど、選挙など学会の活動に疑問を感じているからでしょう」

関連キーワード

関連記事

トピックス

10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン