芸能

山田隆夫、三遊亭円楽師匠と食べた“最後のうなぎ”「山田は並だよ」辛い時こそ笑わせた

プライベートでは優しい先輩(時事通信フォト)

プライベートでは優しい先輩(時事通信フォト)

 惜しまれつつもこの世を去った7人への「別れの言葉」特別寄稿:わが友への「最後の手紙」 激動の2022年が幕を閉じようとしている。思い返せば今年は政財界や芸能界で多くの著名人がこの世を去った。愛して止まないあなたへ。山田隆夫(落語家)が三遊亭円楽師匠(9月30日没、享年72)へ“最後の手紙”をしたためた。

 * * *
 僕にとってあなたは、六代目円楽っていうよりも三遊亭楽太郎の名前で頭のなかに残っています。ですからここでも、楽太郎師匠と呼ばせていただきますね。

 楽太郎師匠は『笑点』で(桂)歌丸師匠に「いつ死ぬんだ?」と言ってみたり、僕に「山田クビだ」と言ってみたり、口の悪い「腹黒キャラ」が定着していました。でもそれは師匠が心からそうだったからではなく、五代目圓楽師匠の「お前は嫌われ者になれ」、歌丸師匠の「俺のこと、ポンポン悪口言っていいから」という助言に従ってなったものでした。そういえば、僕が(林家)こん平師匠を後ろから蹴っ飛ばすくだりも五代目の時にできたものでしたよね。

 しかし、僕は知っている。楽太郎師匠は本当は誰よりも優しくて面倒見のいい師匠であるということを。

 僕が座布団運びとして『笑点』に入った時、メンバーで歳が一番若かった師匠は、僕を弟分みたいに可愛がってくれました。「相撲部屋行ってみる?」と誘ってくれたり、僕がそれまで知らなかった世界を見せてくれた。怖い師匠は世の中にたくさんいるけど、楽太郎師匠ほど優しく面倒をみてくれる師匠はいませんでした。

 師匠が大ファンで年間シートを持っていた全日本プロレスの試合にもよく一緒に行きましたよね。後楽園ホールでの試合後には、タイガーマスクさんや天龍源一郎さんら選手全員に焼肉を振る舞う師匠の姿を見て、落語のお弟子さん以外に対してもそうだから、なんて面倒見のいい師匠なんだ、と思っていました。

 自分の奥さんを絶対に表に出さない師匠でしたが、僕とは家族ぐるみでハワイ旅行に出かけたり、親しくお付き合いしてくれました。家族でよく焼肉を食べに行ったり、ゴルフをやったり……。

関連記事

トピックス

どんな役柄でも見事に演じきることで定評がある芳根京子(2020年、映画『記憶屋』のイベント)
《ヘソ出し白Tで颯爽と》女優・芳根京子、乃木坂46のライブをお忍び鑑賞 ファンを虜にした「ライブ中の一幕」
NEWSポストセブン
相川七瀬と次男の凛生君
《芸能界めざす息子への思い》「努力しないなら応援しない」離婚告白の相川七瀬がジュノンボーイ挑戦の次男に明かした「仕事がなかった」冬の時代
NEWSポストセブン
俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト