かつては解説でも話題を呼んだ白鵬

かつては解説でも話題を呼んだ白鵬

年内には大関候補に

 1月28日の宮城野親方の断髪式では、弟子の落合も看板力士として注目を集めることになる。ある若手親方はこう話す。

「白鵬は落合に対して“自分の髷があるうちに(十両昇進の)会見をしたい”とプレッシャーを与えていたというが、落合は平然とその期待に応えたことになる。丸刈りの頭では大銀杏を結うにはまだ先のことになりそうだが、師匠の断髪式では盛り上げ役になりますよ」

 宮城野親方は少しでも早く“強い弟子”を育てたいと考えているという。前出・若手親方が続ける。

「大鵬、北の湖、貴乃花という一代年寄を襲名した大横綱たちがいるが、現役時代の優勝回数では彼らを上回る白鵬にとって、次の目標は彼らができなかった“強い弟子を育てた”という実績を作ることでしょう。現役力士としても、親方としても一代年寄たちを超えられれば、白鵬が狙う“協会のトップ”に上り詰めるための後押しとなることは間違いない。

 まず狙うは来年2月の理事選。宮城野部屋が所属する伊勢ヶ濱一門では、理事だった伊勢ヶ濱親方(元横綱・旭富士)が部屋のいじめ問題で退任に追い込まれ、現在は一門代表の理事が空席となっている。

 補欠の理事選は行なわれない見込みだが、一門の次期理事として1月場所後の理事会で役員待遇に昇格した元大関・魁皇の浅香山親方が有力である。一方で落合が番付を駆け上がって大関、横綱になれば話は変わってくる。落合が人気力士になったら、協会も宮城野親方の功績として認めざるをえない。そのためには時間の余裕はあまりなく、年内に大関候補にならないといけない。丸刈り力士が大関に昇進すれば、そりゃ人気は出ますよ」

 昇進会見で宮城野親方は「組んでも良し、離れても良しの相撲ですが、修正しないといけないところもある。左四つの型をもう少し自分のものにして、その型をベースにして突いたり投げたりしてほしい。型に入った瞬間に会場から拍手がもらえるようになってほしい」と多くの注文をつけた。

 まさに前途洋々といった印象だが、1月28日の国技館での断髪式も相当な規模のものになりそうだという。前出・担当記者が言う。

「4億円断髪式といわれており、髷ハサミを入れるための参加費は、相場の10倍の最低100万円で、400人がハサミを入れるとも報じられている。断髪式後のパーティも1000人規模で会費10万円だという。他にもVIPだけを集めたパーティがあるようで、全容がわからない。断髪式のチラシは本場所中に国技館で本人が手渡しで配るのが定番だが、白鵬は完売だったという。チラシも通常はタニマチの小さな会社1~2社がスポンサーになるところ、白鵬のはトヨタやサンキョーなど有名企業が7社も並んだ。とにかく白鵬の影響力ばかりが目立ち、協会内で対抗できる勢力はないのでは……」

 衝撃デビューを飾った落合とともに、宮城野親方もどんどん“出世の階段”を駆け上がっていくのだろうか。

※週刊ポスト2023年2月10・17日号

白鵬にシフトとなるのか

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