X JAPANはすでに分解している
もうスッキリしてすがすがしい人生を
一体、2人の間に何が起きたのか。
「現在のX JAPANは“いびつな関係”と言わざるを得ない。Toshlさんの復帰以降、メンバーはそれぞれ個人事務所に所属し、YOSHIKIさんが統括する音楽出版社と契約する方式をとっています。そのなかでギャランティーの未払いなどのトラブルが頻発したそうなんです。何度話しても改善されなかったため、ついにToshlさんは契約を延長しなかった。2018年のコンサートを最後にバンドの活動がないのは、契約上の理由なのです」(音楽関係者)
その後、Toshlは個人の活動を充実させていく。ソロアーティストとして「龍玄とし」を名乗り、ライブを開催。絵画にも挑戦するなど多彩な才能を開花させていく。近年ではバラエティー番組にも進出し、お茶の間の知名度を上げていった。
「2人の決別は、金銭問題というよりも方向性の違いが大きい。YOSHIKIさんの権限が大きく、メンバー間の格差は開く一方。あるメンバーは金銭的な問題もあって実家で暮らしているそうです。
一方、YOSHIKIさんだけが潤い、日本とアメリカでセレブ生活を満喫している。バンドとしての一体感がまったくないなか、みんな還暦も近づいているのに、いまさらX JAPANに活路を見出すのは難しいと思いますよ。YOSHIKIさんだけがX JAPANに固執し、Toshlさんの心の中からX JAPANへの思いは消えかかっているとみる関係者も少なくありません」(前出・音楽関係者)
現在、YOSHIKIとToshlのやりとりは弁護士を介して行われているというから、この状況が改善される可能性は低いだろう。昨年、あるゲームアプリにYOSHIKIが登場しているが、当初はX JAPANとして参加するつもりだったという。
「しかし、YOSHIKIさんサイドからToshlさんに打診があったのはゲームのリリース直前。YOSHIKIさんはゲーム会社にすでにバンドでの参加を表明していたものの、Toshlさんらに断られてしまったそうです。それだけじゃありません。昨年末にはNHKがYOSHIKIさんに密着したのですが、過去のX JAPANの映像を使うにあたって、Toshlさんに許可申請したら拒否されたそうです」(別の音楽関係者)
そんななか、この『叫』が披露されたことで、両者の関係は“完全決別”とみられているようだ。『モニタリング』で披露したのはほんの一部で、未公表部分にはさらに辛辣な歌詞が並んでいるという。
1月27日、Toshlは自身のインターネット番組で『叫』を巡る一連の騒動に言及。歌詞について、「誰のこととかそういうことではなく」と前置きしたうえで、「もうスッキリして、すがすがしい人生を、自分で、みんなでともに作り上げていこう」との意図があると説明した。Toshlの言うすがすがしい人生とは、何を意味するのだろうか。
※女性セブン2023年2月16日号
YOSHIKIは何を思うのか