ワクチン後遺症に関するアンケート
原因不明の症状に苦しむのは若い女性だけではない。
「すでに閉経した高齢女性の中には、接種後2週間ほど生理のような出血がだらだらと続いたうえ、生理痛のような下腹部の痛みに悩まされる人もいました。反対に、接種後に月経が途絶えて早期閉経した30代の女性もいます。前述の“青い出血”を含めてワクチンと月経異常の因果関係は不明ですが、共通しているのは接種後から症状が出始めたこと。だから私は充分に後遺症の可能性があるとみています」(佐々木さん)
そうした生理の異常が生じる要因として考えられるのも、やはり前述の「スパイクたんぱく」が持つ特性だ。
「マウス実験のデータから、接種後に体内に作り出されるスパイクたんぱくは卵巣に集まりやすく、長期間留まりやすいことがわかっています。つまり、スパイクたんぱくが卵巣の血管を破損したり、スパイクたんぱくを標的とする免疫機能が卵巣を傷つけて、生理に異常が生じている可能性があるということです」(吉野さん)
佐々木さんは、将来的な影響を危惧する。
「スパイクたんぱくが卵巣に長く留まれば、不妊になったり、生まれてくる子供に影響したりする可能性は払拭できません。現時点では因果不明としか言えませんが、私の知る限り、現場レベルでは異常分娩や流産、死産の報告が相次いでいます。この先、妊娠や出産、育児まで長期的な影響が生じることが心配です」
生理不順や更年期障害、抑うつ状態といった身近にある体調不良の陰に、ワクチン後遺症が潜んでいる可能性がある。医師らが口を揃えて指摘するのは、「ワクチン後遺症を自覚しない患者は数多い」と見込まれることだ。
「女性は生理の周期や出血量などで体の不調に気がつきやすく、何かおかしいと思ったら積極的に受診します。そうした行動様式も、男性より女性の患者が多い一因だと考えられます。そのため、まだ症状に気がついていない潜在的な患者は男女問わず多いと考えられます。ワクチンを打ってから体調が優れないという人は、まずは受診してほしい」(吉野さん)
ただし、ワクチン後遺症を診察する病院が少ないという現実もある。
「ワクチン後遺症を訴える患者の多くは大学病院などで検査しても異常が見つからず、診察を拒否されるケースは多い。症状で苦しむなか、担当医から『ワクチン後遺症は存在しない』『精神科に行け』と心ない言葉を投げかけられる事例も多く、都内にある私のクリニックでも山梨、静岡、千葉など遠方から多くの患者が受診しています。ワクチンの影響を疑ったら、すぐに病院にかかれる体制づくりが急務です。『コロワク治療ナビ』など、後遺症治療を行う医療機関を検索できるサイトもあるため、活用してほしい」(吉野さん)
「女性活躍推進」を掲げる岸田政権は、多くの女性を苦しめるワクチン後遺症に正面から向き合うべきではないか。
※女性セブン2023年2月23日号
後遺症の主な症状
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