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梅沢富美男、収録中も「女子アナの声が聞こえなかった」72歳で補聴器をつけて変わった人生

「補聴器をつけたら人生がガラリと変わった」と明かす梅沢富美男

「補聴器をつけたら人生がガラリと変わった」と明かす梅沢富美男

 年とともに難聴が進行すると周囲との会話が減り、人と会うのが億劫に。放置すれば認知症リスクが激増するという報告もある。そんな難聴に長年悩まされながら、補聴器をつけたら人生がガラリと変わったと明かすのが梅沢富美男(72)である。貴重な体験談を聞いた。【前後編の前編】

 舞台では袖を引く妖艶な女形を演じ、バラエティ番組では場を沸かせる毒舌キャラに早変わり。多方面で活躍している梅沢富美男は近年、周囲の声を聞き取ることが難しくなっていた。梅沢が振り返る。

「4年ほど前ですね。睡眠中、左耳に尋常でない痛みが走り、出血したんです。慌てて耳鼻科に駆け込むと、鼻水が耳の中に入って炎症を起こしていて、鼓膜が綺麗に破れていた。これで聴力が一気に落ちちゃって。元々僕は右耳が聞こえづらくて、左耳で補いながら生活していたので、この一件で右も左も聞こえない日々が始まったんです」

 通常、鼓膜は時間が経つと再生するが、いつまで経っても梅沢の左耳は回復しなかった。

「テレビの音がさっぱり聞こえない。28くらいだった音量を40まで上げるようになりました。趣味のゴルフでもショットの音が聞こえないからスイングがブレてスコアがガタ落ちです。

 家で妻と話しても何を言っているのかわからず、『うんうん』と生返事になり、『大事な話なんだからちゃんと聞いて!』と怒られることもあって。自分の声も聞こえず、どうしても話す声が大きくなるから、妻はイライラする。しまいには夫婦の会話がなくなっていました」(梅沢)

 私生活だけでなく、仕事にも大きな影響が出た。

「バラエティ番組では出演者の声が聞こえなくてリアクションが取れず、『ちゃんと聞いてください』とツッコまれました。それで笑いは取れるんだけど、内心では非常に面倒でしたね。とくに最近の女子アナの細い声なんて全然聞こえませんから。

 舞台では音を聞くため、僕に向けてアンプを置くんですが、難聴だからアンプから出る音がどんどん大きくなった。その状態で少しでも声を張るとマイクがハレーションを起こすので共演者やお客さんに迷惑をかけっぱなしでした」(同前)

 度重なる難聴によるトラブルで自信を失い、ついには引退が頭をよぎったと梅沢は明かす。

「難聴になると五感が衰えて体に異変が生じるんです。僕の場合、まっすぐ立つのが難しくなり、舞台でふらつくようになった。“もう舞台を辞めなきゃいけないかな”と思いました」

 そんな梅沢の転機となったのが1年ほど前、「補聴器つけませんか?」という医師の一言だった。

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