緊迫の保護者会で「体罰はありません!」
指導者によって写真、動画は禁止され、女子バレー部員の写真はほとんどない
保護者と監督、コーチの質疑は以下の通り。(一部抜粋)
──指導者の指示で、部員に悪口・文句を言わせ、叩かせたりしたのはなぜか?(保護者)
「背中を叩いたことはあるかもしれませんけど、僕は指示していません。(子供たちにいつも)思いを言い合えとは言っています」(監督)
──指導者から部員に暴言や体罰はあったか?(保護者)
「体罰はありません! 暴言は言葉のあれで、本人たちが『邪魔だ』などをそうというのであれば暴言の中に入るのかもしれません」(監督)
「(部員たちに)早く動いてほしい、どうにか上手くなってほしいという気持ちが私にあって、しれっとした顔のときがあったで、言葉は悪いと思うんですけど『ブサイクな顔せんで』とは言いました。顔のことではなく、表情のことでした」(コーチ)
──寮の中で指導者の飲み会の準備をさせ、準備係は宴が終わるまで起きていなければならない。残ったつまみは体重が足りない部員を起こして食べさせていたというのは本当か?(保護者)
「ビールを呑んだとういうことは実際にありました。だけど、何時間も子供たちが寝ているのを起こしてというのはありません」(監督)
──常に犯人さがしが行われ、仲間を疑い、密告されるのを怯えながらの寮生活。保護者が指導者から聞いていた指導方法とは真逆に感じるが?(保護者)
「自分の指導力不足だと思っている。今までこういうふうにやらせてもらって、結果もある程度出てきた。学校にも応援してもらっているという気持ちもありました。子供の言っていることがすべてだと思います。残念ですけけども申し訳なかったです」(監督)
学校事務長は、「初めて聞いた内容ばかりですので、一つ一つ真摯に精査させていただきたい」と語り、緊急保護者会は終わった。後日、監督とコーチは辞表を提出して9月末日付で退職したが、保護者らは学校の対応に不信感を隠せないでいる。学校関係者が指摘する。
「指導者や学校には過ちを認めて改善してもらい、残された部員のために再出発してほしかったです。しかし、退職の理由について学校から保護者に説明はいまだにありません。辞めたから終わりではなく、学校側の詳細な説明がないために、『西短の伝統を壊され、監督を辞めさせた部員が悪い』と話しているOGや関係者もいます。被害に遭った生徒たちは負い目を感じながらの学校生活を余儀なくされています」