「やせる油」は実はこんなにあった!

「やせる油」は実はこんなにあった!

 ウオールナッツオイルはビタミンEとポリフェノールも豊富に含んでおり、動物実験では血管を若返らせ、老廃物や二酸化炭素の排出を促す効果が立証されている。

 魚に含まれる油のDHA、EPAは、コレステロールの値を下げ、善玉コレステロールを増やす効果があることがわかっている。すなわち、血液をサラサラにするのだ。パーソナルトレーニングジムevergreen表参道代表で『油を制するものがダイエットを制す 体脂肪を最速で減らすための「油との付き合い方」』著者の藤田英継さんが解説する。

「DHAやEPAは、肝臓で中性脂肪をつくる働きを抑制し、脂肪をエネルギーに変えやすくします。オメガ3系のα-リノレン酸は体内でDHAやEPAに変換されます。魚を食べるとDHAやEPAをそのまま摂ることができるので、より効率的です」

 こちらも酸化しやすいため、刺し身やすし、カルパッチョなどで生の魚を食べるのがいい。さばやさんまといった青魚には、DHAやEPAが特に多く含まれている。

「ただし最近は海洋汚染によって、魚に含まれる有害物質が増えているという懸念があります。心配なら、サプリメントで摂取することをおすすめします」(藤田さん)

 珍しいものでは「インカインチオイル」も、オメガ3系の油だ。ペルー原産の「インカインチ(サチャインチ、グリーンナッツとも)」の実から採れるオイルで、α-リノレン酸が50%も含まれている。

「ビタミンEの含有量が非常に高いことから酸化しにくく、オメガ3系の油でありながら、熱に強いのも魅力です。加熱調理にも向いています。ただし、やや高価なのと、ピーマンを丸かじりしたような青くさいクセがあり、好みが分かれる油でもあります」(伊達さん)

 加熱することでクセが弱まるので、炒め物の油に少し足して使うのがおすすめだ。

 油には、常温で液体の不飽和脂肪酸と、常温で個体の飽和脂肪酸があり、主にダイエットにいい油は不飽和脂肪酸で、飽和脂肪酸は摂りすぎると悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化の原因になることがわかっている。つまり「バターやチーズ、ヨーグルト、牛乳などの乳製品は、油の中でもダイエットの敵」というのが、これまでの通説だ。

 ところが近年、乳製品の油も、摂り方次第ではむしろやせられるという見方もある。オーストラリアの研究では、カロリー制限ダイエット中の人で、乳製品を1日2〜4品摂る人と摂らない人では、前者の方が体重が減少したのだ。井上さんは、乳製品に豊富に含まれる「善玉菌」がポイントではないかと分析する。

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