ひと目でわかる「やせ油」チャート

ひと目でわかる「やせ油」チャート

 熱による変質を防ぐために、スープやみそ汁、炒め物など熱いものには、調理後にかけるのがルール。いまの時期なら、鍋の取り皿に入れて、つけだれに混ぜるのもいい。

「オメガ3系の油は熱に弱いのですが、100℃で10〜15分程度ならさほど問題がないことがわかっているため、煮物に使うのもいいでしょう。私はよく、加熱した鶏の胸肉にえごま油や亜麻仁油をかけて食べています。パサつきがなくなるだけでなく、たんぱく質も摂れるので、ダイエットにはぴったりです。

 パセリやパクチーはビタミンが豊富ですが、クセが強いので、オリーブオイルに塩こしょうしたものに入れて“アヒージョ風”にすると、油とビタミンをおいしく摂ることができます」(井上さん)

高価な油よりも小さい油がいい

 油は、種類はもちろん、精製度や鮮度も重要だ。

「精製されていないものほど有効成分が多く、効果が期待できます。しかし、精製度が低いと味や香りのクセが強く、口に合わないこともある。同じえごま油でも、精製度によって味が大きく異なります。続けられなければ意味がないので、自分がおいしいと感じるものを選んでください」(伊達さん)

 オリーブオイルひとつとっても、精製度によって、値段はピンキリ。だが、「高ければ高いほどやせられる」というわけではない。

「普通のオイルよりもバージンオイル、バージンオイルよりもエクストラバージンオイルの方がフラボノイドなどの有効成分が多いのは事実です。しかし、その差は大きくはありません。費用対効果を考えれば、無理して高価なものを選ぶ必要はないでしょう」(井上さん・以下同)

 それよりも、油を買ったら早く使い切ることの方が大切だ。

「オリーブオイルなどのオメガ9系の油は酸化しにくいですが、紫外線は過酸化物質をつくります。できるだけ小さいサイズのものを買って、アルミ箔で包んでおけば安心です」

 アルミ箔には、開封した日付を書いておこう。一方、えごま油や亜麻仁油といったオメガ3系の油は非常に酸化しやすいため、封を開けたら冷蔵庫で保管し、1か月半を過ぎたら処分した方がいい。

 そして、どんなにいい油でも、摂りすぎは禁物。井上さんによれば、油は同じ量の炭水化物やたんぱく質の2・25倍ものカロリーだ。必要以上に摂りすぎれば当然太る。また、オメガ3系は血管をやわらかくしすぎる恐れもある。油は1日に5g(小さじ1杯)ほどが上限だ。

「ダイエット中なら、1日の摂取カロリーのうち、油は15〜20%程度に収めるのが理想です。例えば、1日の摂取カロリーが1500kcalなら、脂質は多くても1日40g程度。“いい油をたくさん摂る”のではなく“普段摂っている油をいい油に置き換える”ことを心掛けるといいでしょう」(藤田さん)

 また、意識していい油を選ぶのと同時に、悪い油を避けることも大切だ。揚げ物などに繰り返し使われて酸化した油はもちろん、マーガリンやショートニング、コーヒーミルクといったトランス脂肪酸も避けるべきだ。肥満の原因になるだけでなく、細胞膜にダメージを与え、心臓病やアレルギーの原因になるともいわれている。

 油を味方につければ、おいしく、無理なくやせられる。

※女性セブン2023年3月2・9日号

「やせる油」の食べ方

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