やせる油グランプリはこれだ

やせる油グランプリはこれだ

「腸内細菌は、善玉菌と悪玉菌だけではありません。実は、食べたものによって善玉にも悪玉にもなる『日和見菌』の割合がもっとも高いのです。乳製品を摂ることによって腸内の善玉菌が増え、腸内環境が改善されたのでしょう。実際に、1週間の排便が3回以内だった人が、乳製品の摂取で1日1回以上になったという実験結果もあります」

 また、乳製品には脂質だけでなく、たんぱく質も豊富に含まれる。井上さんによれば、油とたんぱく質を同時に摂ることで肝臓の働きがよくなり、脂肪を分解しやすくなる傾向がある。とはいえ、注意は必要だ。

「乳糖不耐症など、日本人にはそもそも乳製品が体に合わない人も多くいます。子供なら、カルシウムなどを摂取するために乳製品は必須ですが、大人ならそこまで積極的に摂る必要はありません」(伊達さん・以下同)

納豆にも鍋にも“やせ油”アレンジ

 やせるために油を摂るなら、種類だけでなく食べ方も重要だと、伊達さんは言う。

「どんなにいい油でも、油だけをそのまま食べてもやせられません。油はほかの食品と一緒に摂って初めて、ダイエットをサポートする効果を発揮するのです。豆乳やスムージー、みそ汁にかけるなど、手軽な方法でもかまいません」

 油と一緒に摂るべきなのは、「たんぱく質」「ビタミン」「食物繊維」だ。

「野菜やたんぱく質と一緒に油を摂ることで体重が減少したというデータがあります。野菜でビタミンB群やビタミンCといった水溶性ビタミンを補うことで脂肪をエネルギーとして消費しやすくなるほか、ビタミンAやビタミンEといった脂溶性ビタミンは、その名の通り油に溶けるため、一緒に食べると代謝が上がる。また、食物繊維は脂質が体内で必要以上に吸収されるのを防ぐ効果が期待できます」(井上さん)

 野菜との組み合わせでおすすめなのは、トマトのオイル漬けやきのこ類のマリネ。

「トマトは脂溶性のビタミンAが豊富。オリーブオイルにセミドライトマトを漬け込んだものや、ビタミンEの豊富なにんじんにかけるのもいい。また、酢やレモン汁とオリーブオイルを合わせてきのこをマリネすると、ビタミンDと食物繊維を一緒に摂ることができます。ナッツ類は、良質な油だけでなくビタミンEも豊富。そのままおやつに食べるのもおすすめです」(藤田さん)

 オメガ3系の油は加熱すると壊れるので、生で食べるのが基本。伊達さんのおすすめは「ちょい足し」だ。

「サラダのドレッシングに足したり、刺し身にかけてカルパッチョ風にしたり、納豆やキムチ、漬けものなどの発酵食品にかけてもいい。特に納豆は、発酵食品でありたんぱく質も摂れるのでおすすめです」(伊達さん)

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