メジャーも経験したベテラン外野手・秋山翔吾(広島)に期待する声も(時事通信フォト)
右打者か左打者かよりも「左投手に強いか」
日本の外野には、忘れてはならないベテランも控えている。2年連続セ・リーグMVP受賞歴のある丸佳浩(巨人)、最多安打2回の大島洋平(中日)、最多安打4回の秋山翔吾(広島)だ。
「長打力を期待するなら丸佳浩でしょう。村上宗隆の56本に隠れていますが、昨年はセ・リーグ3位の27本塁打を放っています。本職のセンターのいない侍ジャパンのなかで、昨年センターで143試合フル出場している点も魅力的です。今年は原辰徳監督の構想でライトに回されそうですが、キャンプでセンターの練習もしており、心配はありません。昨年、左投手に3割1分4厘と打っています。実は、鈴木誠也の代わりは丸が一番収まりがいいのではないか」
緊急招集となれば、若手よりもベテランのほうが安心感はあるだろう。
「経験値の高さで考えれば、一発逆転で広島の秋山翔吾の可能性もゼロとは言えません。昨年、シーズン途中にアメリカから日本へ帰ってきたため、コンディションが整わず、期待されたような活躍はできませんでした。しかし、2015年のプレミア12、前回のWBCと国際大会の経験もありますし、昨年までアメリカでプレーしていたので国際球に戸惑うこともないはず。本人もメジャーで完全燃焼できないまま帰国したはずなので、WBCでリベンジするというモチベーションにも期待できます」
秋山は昨年44試合の出場で2割6分5厘だったが、対左投手には3割5厘と打っている。
「右打者か左打者かという問題よりも、左投手に強いかどうかを考えるべきでしょう。その点で見ると、大島も昨年3割1分3厘と苦にしていないどころか、得意にしている。大島の確実性の高さは日本トップクラスですし、今までほとんど名前が挙がらないのが不思議なほどです。対左投手で見れば、有力候補の近本は昨年2割5分6厘に留まっています」