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大谷翔平「大型契約前のWBC出場」リスク伴う決断の背景にある「栗山監督との師弟関係」

日本代表に選ばれ、恩師の栗山監督と握手をする大谷(2023年1月)(共同通信社)

日本代表に選ばれ、恩師の栗山監督と握手をする大谷(2023年1月)(共同通信社)

 いよいよWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が開幕。今大会は、メジャーリーグで活躍するダルビッシュ有(36才)がいち早く参加を表明し、ファンは大いに沸いた。そして、もうひとりのキーマン・大谷翔平(28才)の人気ぶりはすさまじく、一挙手一投足がメディアやファンに注目されている。特に今回の帰国に伴う“大谷フィーバー”は過去最高。ユニホームなど「大谷グッズ」を手に入れるために徹夜するファンも現れた。

《オオタニがいるだけで、日本代表が優勝する可能性はぐっと高まった》

 国際スポーツ専門メディア「Sportskeeda」はそんな記事を掲載し、今大会に出場するメジャーリーガーの中で大谷の実力はトップであると断じた。確かに2022年のシーズンを通して大谷は投手と打者の「二刀流」で試合に出続け、投げては15勝9敗、奪三振数219、打っては打率2割7分3厘、本塁打34本、95打点の好記録を樹立している。

 大谷が所属するエンゼルスの番記者で『SHO-TIME 大谷翔平 メジャー120年の歴史を変えた男』の著者であるジェフ・フレッチャーさんは「オオタニは文句なくメジャー最高の選手」と語る。

「昨シーズン、同じリーグでオオタニよりホームランを打った打者は3人、三振を奪った先発投手は2人、速い球を投げた先発投手は1人しかいません。オオタニは投打の両方で好成績を収め続けるという、ほかのどの選手にもできないことをやっている。間違いなく、メジャーリーグで最も注目される選手です」

 大谷は走攻守にわたる超人的な能力に加えて、人間的な魅力も兼ね備える。

「普段はとても礼儀正しく几帳面で、チームメートとも仲よくしています。一方で投球中、大事な場面でアウトを取ったらこぶしを突き上げて叫ぶことも。感情的に激しい部分も見せながらプレーを楽しんでいることが評価されて、ファンから本当に愛されています」(フレッチャーさん)

 日米の野球ファンを魅了する大谷がWBCへの思いを語ったのは、今年1月6日に開かれた記者会見だった。

《優勝だけ目指して、勝つことだけ考えていきたいと思っている。自身としても初のWBCなので、楽しみにしながら頑張りたいと思っています》

《勝つことだけを考えて、それ以外は何でもいいかなと思う。野球を始めてから今日まで、1位以外を目指したことはない。負けていいと思ったことはない》

 グラウンド外ではめったに感情をあらわにしない大谷が会見中、「勝つ」「勝ちたい」と6度も口にした。その胸中を大リーグ評論家の福島良一さんが推し量る。

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