週20時間の勉強時間を確保していたという(写真は2022年)
「冗談じゃない。なんで自分の出身大学をここまで貶められなくちゃならないのよ」と。
いわく、「小倉優子が言ったひと言がさらに許せない。『ここから新たなスタートなんだなって感じで、ゴールという気がしない』ってどういう意味よ!? 白百合女子大の合格通知書を手にカメラの前に出てきたものの、白百合に入学するとは言ってない。てことは、大学受験をダシに話題づくりだけしといて、結局は足蹴? 彼女が合格したぶん、落とされた人もいるわけだし。私の母校をコケにしないでほしい」と、まぁ電話の向こうの声が怒りで震えているんだわ。ネットでも、「大学を芸人や有名人のオモチャにしないでほしい」とか「大学受験をなめている」と書き込まれているけど、そう思われても仕方ないかもね。
もちろんこんな私に学歴コンプレックスがなかったらおかしいって。ありすぎて30過ぎまで口にすら出せなかったもの。
当時交際していた男が実はほかの女性とお見合いをしていて、結婚間近なことがふとしたことで発覚したの。その理由を問い詰めたら、「だってヒロコちゃんは高卒じゃない? 高卒の人と結婚してもうまくいかないよ」と言うんだわ。有名大学卒の彼には彼の言い分があってね。この場で学歴を持ち出したのは、「性格どうこうが理由だと感情論になるけど、学歴なら客観的事実だから仕方ないでしょ」だって。頭にきた私は、「わかった。じゃ、これから受験して大学に入る。どこの大学がいいか言ってみて」と迫ったわよ。そうしたら、「ダメだよ。大学はみんなが行く時期に受験して入学してこそ価値があるんだから」だって。
まぁ、もっとも、そのとき大学に入れたところで、私は何か学問をしたいんじゃなくて、キャンパスライフをしたかっただけ。30過ぎてからそれをやってもなぁと、素に戻っちゃったんだけど。
で、小倉優子だけどね。もっと頑張って早稲田大学に合格して「高学歴タレント」の称号を得て、クイズ番組の女王になる? それもいいけど、さっさと入れる大学に入って勉強して専門を見つけた方がいいんじゃないの?って、ついお堅いことを言いたくなる私。いくつになっても最高学府という重みが消えないのは、学歴コンプレックスゆえ? あ~あ、やだ、やだ。
……ところで、どうでもいいけど、「小倉優子」ってフルネームで呼ばないと伝わりづらいね。「小倉さん」や「優子さん」じゃ、イメージがわかない。そういう固定化した呼び方される人って、時々いるよね。最近逮捕された人も、マスコミで名前が出るときはもっぱら「三浦瑠麗の夫」だしね。
【プロフィール】
「オバ記者」こと野原広子/1957年、茨城県生まれ。空中ブランコ、富士登山など、体験取材を得意とする。
※女性セブン2023年3月30日・4月6日号