昨年、伊豆の国市に設置された「大河ドラマ館」(現在は閉館)の名誉館長に就任した(写真は同市HPより)
「全部飲んで使っちゃいました」
藤田ほどの女優が、なぜ税金を滞納してしまったのか。前出の芸能関係者が語る。
「過去に所属していた事務所でマネジャーとの間にトラブルがあり、ギャラの大半を持っていかれてしまったことがあったようなんです。マネジャーが藤田さんより先に高級住宅地に家を建てたり、ベンツを乗り回したり……。藤田さんはお人よしというか、すぐに人を信用してしまうところがあって、当時はかなり苦労されたようですね」
藤田本人が振り返る。
「そういうことがあったかもしれないけど、それはもういいんです。私はよくしてもらったと思っているし、だますくらいならだまされた方がいいじゃない」
税金の滞納についてはこう説明する。
「たしかに(支払いが)遅れることもあったのですが、きちんとお支払いしますということで(税務署と)お話ができています。私は数字に弱いし、事務や経理に疎いので……。以前は請求書を並べてにらめっこしてましたけど、ああいうのって向き不向きがありますよね。いまは安心して任せられるかたがいるので、すべてをお願いしています」(藤田)
2021年に公開された映画『老後の資金がありません!』に出演した藤田は、ゲスト出演したラジオ番組で冗談半分にこう明かしていた。
「老後の資金は貯めてませんでした。全部飲んで使っちゃいましたね」
藤田が続ける。
「若い頃って、飲みに行ってもいつの間にか誰かが払ってくれたりしたじゃないですか。ある程度、年を取ってからは自分が払う番だと思って。いまはそれほどではありませんが、昔はしょっちゅう大勢のかたをお連れして飲みに行ってました。この前、行きつけの飲み屋さんに行ったら『弓ちゃんがあんな飲み方しなかったらいま頃ビルが建ってるのにね』って笑われました」
若い頃から母親役を演じることが多く、後輩の面倒見もいいことから“芸能界の母”と慕われる藤田。芸歴は長く、ラジオドラマでデビューしたのは1957年。高校卒業後に文学座に入り、ヒロインに抜擢された1968年の連続テレビ小説『あしたこそ』(NHK)は最高視聴率55.5%という驚異的な数字を記録した。
「1979年の『マー姉ちゃん』(NHK)では、33才の若さで三姉妹の母親役を演じて大きな話題を呼びました。その後もワイドショーの司会や『連想ゲーム』(NHK)のキャプテンなど、幅広いジャンルで活躍し、お茶の間の人気者に。長年にわたり“国民の母”として愛され、存在感のある名優として数々の作品に出演し続けています」(芸能リポーター)