名将・野村克也監督の懐刀で阪神のバッテリーコーチを務めた黒田正宏氏も、「巨人の成績の行方は原監督にかかっている」と指摘する。
「最も手腕を問われるのが、坂本(勇人、34)の処遇でしょう。彼が調子を上げたら優勝争いに加わるだろうけど、ダメだった時に期待のルーキー・門脇誠(22)にスパッと切り替えられるか。開幕カードで坂本に送りバントをさせたことで監督の決意は感じましたが、非情に徹しきれるかどうかがポイントです」
最後に広岡氏はこう語る。
「巨人は何もしなくても勝てる戦力は持っている。でも、どうやれば勝てるかわからずにやっているからこうなる。このまま昨季と何も変わらなければ、巨人はBクラスで終わりでしょう。巨人が本気で優勝したければ、原監督が心を入れ替える必要があります」
叱咤激励は愛情の裏返しだ。今年の「伝統の一戦」では、どんな名勝負が繰り広げられるか。
※週刊ポスト2023年4月21日号