国内

【第2の森友問題か】天理市ゴミ処理場賃料で“土地代の3倍”14億円が市から天理教に 高市早苗氏らに疑惑

天理市ゴミ処理場賃料「14億円」の問題が浮上(写真は高市氏。時事通信フォト)

天理市のゴミ処理場賃料「14億円」が問題になっている(写真は高市氏。時事通信フォト)

 初の女性宰相候補とまで呼ばれたはずだった。それがいまや、総務省の行政文書をめぐって窮地に陥り、先日の奈良県知事選では県連会長でありながら保守分裂を招き惨敗。泣きっ面に蜂の状況の高市早苗氏の周辺に、新たな問題が浮上している。

いわくつきのゴミ処理施設

 維新の会が大阪以外の知事選で初めて勝利を収めた奈良県知事選。維新の会から退いた松井一郎・前大阪市長が「自民党が割れた事による漁夫の利」とツイートしたように、その原因は自民党内の分裂にあった。

 自民党奈良県連会長の高市早苗・経済安保大臣が新人の平木省氏を擁立したのに対し、現職の荒井正吾氏が引くことなくともに立候補、党内が割れたことで維新に敗れた。

 高市氏の責任が問われているが、その裏では、高市氏の選挙区における重大問題が起きていた。

「(土地代の)3倍にも上る高い金額での用地取得は、住民の納得を得られてるんでしょうか」
「住民が知らない場で決められるというのはそもそもおかしいというふうに思います」

 4月9日の奈良県知事選が迫った3月20日、荒井知事は定例記者会見で、県内の自治体が行なっているある事業に対し、大批判を展開。県としての補助金を再考する可能性などにも言及した。

 その事業とは奈良県天理市内で、同市を含む10の自治体が共同でつくる「山辺・県北西部広域環境衛生組合」(以下、「組合」)が行なっている、新しいゴミ処理施設の建設工事だ。この工事にからんで、天理市内に本部を置く宗教団体・天理教を巻き込んだ騒動となっている。自民党関係者は「この工事が党分裂の原因の一つ。天理市が選挙区の高市氏にも関わってくる問題だ」と言う。

“政治と宗教”をめぐって、新たな問題が持ち上がっていたのだ。

「このゴミ処理施設建設に関しては今の土地、やり方ありきで話が進んでいるようにしか思えない」

 そう話すのは、天理市とともに組合を構成する大和高田市の市議会議員・森本尚順氏(維新の会)だ。

「この土地は天理教が所有している。そこを組合は購入ではなく、60年契約で借りて使うとしています。土地の評価額は約4億6000万円ですが、利回りが天理市のもともとの試算では3.5%に対し、市が採択した天理教側の試算は5%で計算されているため60年間の賃料の合計は約14億円にものぼる」(同前)

 荒井知事が会見で「3倍にも上る高い金額」と表現したのは、この土地の評価額と賃料の差を指している。

関連キーワード

関連記事

トピックス

生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
新宿・歌舞伎町で若者が集う「トー横」
虐待死の事例に「自死」追加で見えてきた“こどもの苛烈な環境” トー横の少女が経験した「父親からの虐待」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン