今年4月、ポニーテール姿で始球式に登場した吉高由里子(時事通信フォト)
「吉高さんの女優デビューは2006年、園子音さんが監督した映画『紀子の食卓』でした。主演の吹石一恵さんの妹役を演じた吉高さんは、この作品で女優として早くも注目を集め、翌年には映画『蛇にピアス』のオーディションを受け、主役の座を掴みました。しかし、その数日後、交通事故に遭って顎の骨を折る重傷を負ってしまった。ICUで生死の境をさまよったといいます。医師からは『全治半年』と言われていたところを1か月半で完治し、復帰。その直後に挑んだ『蛇にピアス』では今でも伝説となっている一糸まとわぬ姿でのシーンもあったのですが、本人曰く『ICUで傷も何もかも丸裸だったから、裸に抵抗感がなかったのかもしれません』とのことで、軽やかに演じきっていました」
この作品で、日本アカデミー賞新人俳優賞、ブルーリボン賞新人賞を受賞するなど大きく飛躍。ここから吉高は、きらびやかな“主演街道”を突き進む。
「『蛇にピアス』での体当たりの芝居は高く評価され、公開翌年には月9ドラマ『東京DOGS』のヒロインに抜擢。2014年に朝ドラ『花子とアン』でヒロインを務めてからは、コンスタントにドラマに主演し続ける人気女優となりました。2021年に話題となったドラマ『最愛』では30代にして高校3年生役を演じ、その幅の広い演技力は相変わらず健在。女優として脂が乗り切ったタイミングで来年大河ドラマの主演を飾るというのもドラマティックですね」(前出・映画ライター)
型破りなシンデレラ・ストーリーを地で行く吉高。彼女が主演する大河ドラマも今までにない作品に仕上がりそうだ。