受けても意味のない健診・検査一覧
検査に伴う「痛みの壁」の越え方
「5年前、初めて胃カメラを受けたとき、あまりにも苦しくて……。先生も慣れていないのか何度もやり直すし、そのたびに吐き出してしまいそうになっては『動かないで!』とイライラしたように注意されて。結果異常なしだったけれどあの経験がトラウマになって、以来一度も受けていません」(70代女性)
検査の中には痛みを伴うものもあり、特に内視鏡検査は、医師の腕次第で、体の負担や苦痛が変わる。
「内視鏡は腕のいい先生を探すべきです。看護師や薬剤師など医療従事者の口コミはかなり信ぴょう性が高いため、聞いてみることを推奨します。また、早期がんの治療が多い施設には、上手な医師が多いです。10年ほど前から導入された拡大内視鏡の技術の修練を積んでいるか否かも、腕を判断する目安になる。
検査時に鎮痛剤(静脈麻酔)を使える病院は、患者の苦痛のコントロールに熱心に取り組んでいるといえますが、鎮痛剤によるデメリットを考えるとやはり安心なのはより多くの検査を実施している施設でしょう。鎮痛剤が合わない人もいるので、医師と相談して使うか決めることを推奨します」(尾崎さん)
いざ施設が決まれば、電話で問い合わせてみよう。
「待ち時間は短い方がいいなど、検査をするうえで自分が大切にしたいことを決めておくといい。また、万が一病気が見つかった後のフォローアップ体制も重要です。提携病院があるか、それらの施設と画像データを共有できるシステムがあるかなども確認するといいでしょう。加えて、提携病院の医師の専門性も調べておくと安心です。がん治療は日進月歩です。最善の治療を受けられるかは、医師の知識やスキル次第といえます」(尾崎さん)
医療について“受け身”の時代は終わった。自分にとって必要な健診・検査を選ぼう。
※女性セブン2023年5月25日号