ライフ

便潜血検査、内視鏡検査、大腸内視鏡検査、血液検査…専門家が「これだけは受けるべき」と語る健診・検査

効果を疑問視される検査もあるが、大腸内視鏡検査など、その重要性が指摘される検査も(写真/PIXTA)

効果を疑問視される検査もあるが、大腸内視鏡検査など、その重要性が指摘される検査も(写真/PIXTA)

 身長・体重の測定から始まって、採血にCT……健康診断のフルコースは、なかなか大変なものだ。人によっては省いても問題ないものもあるが、しっかり受けておくべき検査も存在する。見分けるべきいちばんのポイントは死亡率を低下させるか否かだ。常磐病院の乳腺外科医、尾崎章彦さんがアドバイスする。

「早期で見つかれば助かり、遅れれば進行して死につながる病気の発見を対象とするのが適切です。40代からのマンモグラフィーに加えて、大腸がんを調べる便潜血検査、胃の内視鏡検査はマストで受けることを推奨します。

 特にいまの50~60代は胃がんの原因となるピロリ菌を持っている人が少なくありません。一度は内視鏡検査を受けて、萎縮性胃炎とピロリ菌の感染を調べておきましょう。異常がなければ、胃がんにはかかりにくいと思っていい。特にピロリ菌に感染している人は、定期的に内視鏡検査を受けるようにしてください。

 大腸がんに関しても、毎年の便潜血検査は受けたうえで、罹患者が増える50~60代で一度は内視鏡検査を受けるべきです」

 ナビタスクリニック川崎の内科医、谷本哲也さんも、大腸内視鏡検査は有用だと声を揃える。

「便潜血検査は安価で体への負担もないため受けるべきですが、見落としもある。特に小腸に近い部分の大腸にがんができた場合、出血しづらいため便の状態からはわからないことが多い。実際、便潜血検査では異常がなかったのに、大腸内視鏡検査でがんが発見されるケースもあります」

 女性の死因のトップである大腸がんは貧血がその兆候であることも少なくない。東海大学医学部名誉教授の大櫛陽一さんが言う。

「50、60代で貧血になった場合、大腸がんや子宮筋腫など大きな病気が隠れていることが珍しくありません。初期の大腸がんは自覚症状がない。定期的に貧血検査を受けることで身を守れます。大事なのは、貧血の原因まで必ず突き止めること。糖尿病も初期は自覚症状がないので、血液検査での早期発見を推奨します」(大櫛さん)

関連キーワード

関連記事

トピックス

実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン