「プロのアスリートとして、羽生結弦の理想を追いかけながら頑張っていく」──昨年7月の会見でプロ転向後の目標をそう宣言した羽生結弦(28才)。「追い求める理想」とは氷上でのパフォーマンスはもちろん、愛する家族と故郷への恩返しも意味していた。
『ファンタジー・オン・アイス』の千葉・幕張公演が初日を迎えた5月26日、大トリとしてリンクに登場したのは、細身ながらも筋肉質な体が透けて見えるシアー素材の衣装に身を包んだ羽生結弦だった。
生歌とラップ、パーカッションの演奏に合わせ、ジャンプや華麗なスピンを次々に決める姿に、会場に詰めかけたファンから、「セクシーすぎて直視できない」「カッコよすぎて涙が止まらない……」と感嘆の声が漏れた。
氷上でのパフォーマンスのみならず、舞台裏での姿もファンを魅了した。今回のショーの振付担当であるデヴィッド・ウィルソン氏に、羽生は誕生日プレゼントを贈ったのだ。
「光沢のある素材で作られたANTEPRIMAのバッグと花やブランドロゴがあしらわれたチャームは、デヴィッドの好みをリサーチし尽くしていないと選べないプレゼントでした。関係者とじっくり相談したうえで決めたのでしょうね」(フィギュアスケート関係者)
妥協ゼロのパフォーマンスに、お世話になった人への心遣い……どれも羽生らしさ溢れるエピソードだが、最もファンの心を掴んだのは、地元・宮城県仙台市への変わらぬ郷土愛だった。
「ショーの共演者への羽生さんからの差し入れは、仙台土産の新定番として人気急上昇中の『シーラカンス モナカ』というあんことバターのもなかでした。これまでは、仙台銘菓の『萩の月』を差し入れすることが多かったのですが、トレンドをチェックして、“別の仙台名物を味わってもらいたい”という羽生さんの強い地元愛を感じました」(前出・フィギュアスケート関係者)
実際、共演者が、このもなかをSNSにアップするや否や、オンラインショップには通常の5倍の注文が殺到し、即完売になったという。