ライフ

正しい「歯科医の選び方」“痛くない歯周病検査”は要注意、銀歯治療も過去のものに

歯周病は重大疾病を招くリスクも…(イメージ)

歯医者はどう選ぶ?(イメージ)

「最近、疲れると歯が浮くような感覚があって、鏡を見ると歯茎が腫れているんです。歯肉炎かもしれないし、ネットで調べたら歯周病の可能性もあるとわかって不安です」。歯医者さんに行かなくちゃ、と思ってはいるんですけれど……とため息をつくのは 埼玉県に住む主婦のAさん(55才・仮名)。

「だけど家の近くに何軒もあるデンタルクリニックの中で、どこに行けばいいのかわからない。しかも、口コミを見ると『駅前の歯医者さんに行ったら、説明もほとんどなしに数万円かかる治療をされた』と書いてあったり、近所の習い事友達から『住宅街にあるあのクリニックはすぐに歯を抜くらしい』と言われたりすると、ますます二の足を踏んでしまって……」

 Aさんのような悩みを抱える人は多い。厚生労働省が2021年に行った「医療施設(動態)調査」によれば、日本における歯科診療所は6万7899施設で、コンビニの数よりも1万軒も多い計算になる。厄介なのは、コンビニのように、どこに行っても同一のサービスが受けられるとは限らないということ。

 東陽町歯科医院院長の大谷直さんが言う。

「歯を抜くか抜かないか、インプラントを入れるのかブリッジにするのかなど、歯科治療の方法は多岐にわたるうえ、その技術は歯科医によって大きく左右されます。

 しかも一度治療が始まれば長きにわたって通い続ける必要が出てくるため、歯科医選びを失敗すれば“受けてはいけない治療”を受ける羽目になるのです」

 玉石混交の中、どうしたら「行ってはいけない歯医者」を避けることができるのか。

閉経後は歯周病が進行しやすい

 口腔内のトラブルで、特に恐ろしいのは歯周病だ。多くの研究によって誤嚥性肺炎や糖尿病、心筋梗塞、心内膜炎、脳梗塞など全身疾患との関連が指摘されている。

 ルカデンタルクリニック院長の小林瑠美さんは特に女性は注意すべきと警鐘を鳴らす。

「歯周病の原因菌の中には女性ホルモンを栄養源とするものがあり、生理や妊娠・出産など女性ホルモンが大量に分泌される時期は歯茎が腫れたり、歯周病になりやすくなることが知られています」

 分泌量が減る更年期以降も油断できないと小林さんが続ける。

「閉経により女性ホルモンは減少しますが、同じ頃に唾液の分泌も減ってきて今度はドライマウスになる人が増えてきます。唾液による口内の自浄作用の低下は、歯周病が進行する原因になります。また、女性ホルモンの減少によって顎の骨ももろくなるので、これも歯周病の進行につながるリスクだと言えます。更年期や閉経直後の女性は特に注意が必要です」

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン