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すぐに「抜歯するしかない」と言い切る歯科医は要注意 ほかの歯科医にセカンドオピニオンを求めるべき

突然「おたくの歯科医院の悪評がネットに」と連絡がきた(イメージ)

すぐ「抜歯」には慎重に(イメージ)

 6月4日は日本歯科医師会が定めた「虫歯予防デー」。歯科健診を受けたり、久しぶりにデンタルクリニックで歯石除去のクリーニングに行くという人も多かったかもしれない。しかし、「行き先」を間違えれば元も子もない。専門家たちが教える「行ってはいけない」歯科医の特徴とは──。

 歯周病も虫歯も、症状が進行した場合、「抜歯」が治療の選択肢に入ってくるが、慎重になる必要がある。都内に住むAさん(72才・仮名)が浮かない顔で話す。

「昨日、奥歯が痛むので歯科に行ったらレントゲンを撮るやいなや『これは骨が溶けていてもう抜くしかない。でもインプラントがあるから大丈夫ですよ』と言われて……。だけどインプラントは高額なうえ、抜かずに治す方法は本当にないんだろうかと疑問もあって。このまま治療を進めていいか、悩んでいます」

『やってはいけない歯科治療』の著書があるジャーナリストの岩澤倫彦さんは、安易な抜歯が横行していると警鐘を鳴らす。

「歯を抜くことが必ずしも“悪”ではありませんが、歯を残すための治療を何もせず、すぐに『抜歯するしかない』と言い切る歯科医が、少なくありません。

 抜歯と診断されるのは、歯の根っこの部分である『歯根』や、それを支える『歯槽骨』の状態が悪いケースが多いのですが、適切な『根管治療』や『歯周病治療』などで、歯を残せる場合もある。したがって抜歯と診断されても諦めずに、ほかの歯科医にセカンドオピニオンを受けることを推奨します」(岩澤さん)

 抜歯後の処置として近年第一選択になりつつあるのが「インプラント」だ。チタン製のネジを顎骨に埋め込み、固定する人工歯のことを指す。入れ歯よりも強固に固定されるため、自分の歯と同じように噛めるのが売りだ。だが、健康保険適用外で高価な自費治療のうえ、あくまでも人工物。本物の歯とは違うことを理解しておかなければならない。治療後のトラブルも少なくないという。スウェーデン・デンタルセンター院長の弘岡秀明さんはこう言う。

「インプラント自体が虫歯になることはありませんが、ケアが不充分であれば『インプラント周囲炎』を発症する可能性がある。治療をした箇所の周辺が腫れてしまう、いわば“インプラントの歯周病”です。この状態になると治療が難しく、最悪の場合、炎症が広がって顎の骨が溶ける可能性すらあるのです」(弘岡さん)

 高額であっても決して“一生もの”ではないのだ。

※女性セブン2023年6月15日号

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