芸能

ガーシー容疑者、逮捕の裏側 滞在のための条件を無視してドバイ当局が激怒、事実上の強制送還に

逮捕されたガーシー容疑者(写真/共同通信社)

捜査員に囲まれ手錠をかけられながらも笑顔を見せるガーシー容疑者(写真/共同通信社)

 ドバイ発成田行きエミレーツ航空EK318便。機内の最後列で、せわしなくスマートフォンを操作する男がいた。金髪に青いTシャツ、短パン。足元はサンダルで荷物はスマホのみと、旅行客やビジネスマンが席を埋める機内で、明らかに異質な雰囲気をまとっている。男は時折、スマホの画面から顔を上げると、目をつぶり物思いにふけるのだった。彼の名前は東谷義和容疑者(51才)。わずか3か月前まで国会議員の職にあった「ガーシー」を空港で待っていたのは、大勢の捜査員だった──。

 6月4日、滞在先のドバイから帰国後に成田空港で逮捕されたガーシー容疑者。空港には捜査関係者だけでなく報道陣や動画配信者、さらには“信者”が駆け付け騒然となった。

「芸能人や実業家に対する常習的脅迫や名誉毀損などの疑いで3月に逮捕状が出されていましたが、本人は『一生帰国しない』と宣言していました。旅券返納命令が出て、パスポートが4月12日付で失効したことについても、『UAEに10年間滞在できるゴールデンビザを持っている』と強気の姿勢を崩さなかった。このまま帰国せず、問題が長期化すると考えられていた中で、急転直下の逮捕劇でした」(全国紙社会部記者)

 膠着状態に変化が見られたのは5月22日のことだった。この日、警察庁と警視庁の捜査員がドバイに飛び、現地の当局と打ち合わせを重ねた。それから約2週間、ドバイ側から外務省経由でガーシー容疑者の帰国が伝えられたのは逮捕当日の朝だった。一連の動きの背後には、日本警察の働きかけとは別に、「ドバイ当局の怒りがあった」とガーシー容疑者の知人は指摘する。

「ガーシーがドバイに居続けられたのは、現地で幅広い人脈を持つ日本人を通じて、ドバイ王族とのパイプを持てたからです。4月に国際指名手配された際、その王族の助けもあり、彼は『YouTubeで活動しない』、『SNSを用いてビジネスをしない』などドバイ当局が出してきた条件をのみ、特権的に現地に滞在することができました。

 ところが、ここに来て彼は、高額の仮想通貨を購入すればガーシー本人と直にSNSでやり取りできる権利を発案するなど、新たなビジネスに色気を出していたんです。この“契約違反”によって顔に泥を塗られたドバイ当局が激怒し、彼を事実上の強制送還にしたとみられます。実際、ガーシーは食事に出かけようとしたところを連行されており、そのため着の身着のままでの帰国となった」

※女性セブン2023年6月22日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

“令和の小泉劇場”が始まった
小泉進次郎農相、父・純一郎氏の郵政民営化を彷彿とさせる手腕 農水族や農協という抵抗勢力と対立しながら国民にアピール、石破内閣のコメ無策を批判していた野党を蚊帳の外に
週刊ポスト
緻密な計画で爆弾を郵送、
《結婚から5日後の惨劇》元校長が“結婚祝い”に爆弾を郵送し新郎が死亡 仰天の動機は「校長の座を奪われたことへの恨み」 インドで起きた凶悪事件で判決
NEWSポストセブン
6月2日、新たに殺人と殺人未遂容疑がかけられた八田與一容疑者(28)
《別府ひき逃げ》重要指名手配犯・八田與一容疑者の親族が“沈黙の10秒間”の後に語ったこと…死亡した大学生の親は「私たちの戦いは終わりません」とコメント
NEWSポストセブン
「最後のインタビュー」に応じた西内まりや(時事通信)
【独占インタビュー】西内まりや(31)が語った“電撃引退の理由”と“事務所退所の真相”「この仕事をしてきてよかったと、最後に思えました」
NEWSポストセブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬・宮城野親方
【元横綱・白鵬が退職後に目指す世界戦略】「ドラフト会議がない新弟子スカウト」で築いたパイプを活かす構想か 大の里、伯桜鵬、尊富士も出場経験ある「白鵬杯」の行方は
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
「日本人ポップスターとの子供がいる」との報道もあったイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
イーロン・マスク氏に「日本人ポップスターとの子供がいる」報道も相手が公表しない理由 “口止め料”として「巨額の養育費が支払われている」との情報も
週刊ポスト
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
《会社の暗部が暴露される…》フジテレビが恐れる処分された編成幹部B氏の“暴走” 「法廷での言葉」にも懸念
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト
 6月3日に亡くなった「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
【追悼・長嶋茂雄さん】交際40日で婚約の“超スピード婚”も「ミスターらしい」 多くの国民が支持した「日本人が憧れる家族像」としての長嶋家 
女性セブン
母・佳代さんと小室圭さん
《眞子さん出産》“一卵性母子”と呼ばれた小室圭さんの母・佳代さんが「初孫を抱く日」 知人は「ふたりは一定の距離を保って接している」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《レーサム創業者が“薬物付け性パーティー”で逮捕》沈黙を破った奥本美穂容疑者が〈今世終了港区BBA〉〈留置所最高〉自虐ネタでインフルエンサー化
NEWSポストセブン