国内

暴露動画で1億円超稼いだガーシー容疑者 暴露系YouTuberに人々が求めた「刺激希求性」

NHK党の参院選の開票記者会見で、オンラインで登場したガーシー(東谷義和)氏。2022年7月10日夜(時事通信フォト)

NHK党の参院選の開票記者会見で、オンラインで登場したガーシー(東谷義和)容疑者。2022年7月10日夜(時事通信フォト)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、6月4日に帰国した成田空港で逮捕されたガーシー容疑者とその支持者たちにみられる刺激希求性について。

 * * *
 YouTubeによる広告収入が少なくとも1億円数千万円! それも期間が2022年4~8月の数か月の間だというのだから、暴露系YouTuber、前参議院議員のガーシーこと東谷義和容疑者が配信した動画がいかに人々の興味と関心を惹いたのかがわかる。

 世間の人々は、顔は知っているけど、自分とは直接関係ない著名人らの裏話は知りたくなるものらしい。動画配信が始まったのは、ガーシー容疑者がアラブ首長国連邦(UAE)滞在中の2022年2月。開始するや瞬く間にチャンネル登録者数を増やし、一時期は100万人を突破。さらに7月、参院選比例代表で旧NHK党から出馬し、芸能人や著名人らに関する47の暴露話を公開すると公約し当選。もし身近に、他人の秘密を晒すと話すような人間がいても大概の人は、その人間を相手にしようとしないと思うのだが、ガーシー容疑者に投票したのは28万人にも上った。

 どんな人達が投票したのか。一番わかっていたのはガーシー容疑者だと思う。おそらく彼らは「刺激希求性」が高かったのだ。刺激希求性は新しくて珍しい刺激や、スリリングな体験を求める傾向のことである。いったいどんな秘密が暴露されるのか、その刺激は指先1つで簡単に手に入る。そうして彼らはガーシー容疑者に投票した。だが逆に、投票した人々はガーシー容疑者の刺激希求性を高めたともいえる。心理学者の小島真司氏の記事(PRESIDENT Online 2019年12月1日公開)によると、刺激希求性の持ち主は周囲を喜ばせたり、楽しませたりすることで、手っ取り早く刺激を得ようとする傾向があるからだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
一般家庭の洗濯物を勝手に撮影しSNSにアップする事例が散見されている(画像はイメージです)
干してある下着を勝手に撮影するSNSアカウントに批判殺到…弁護士は「プライバシー権侵害となる可能性」と指摘
NEWSポストセブン
亡くなった米ポルノ女優カイリー・ペイジさん(インスタグラムより)
《米ネトフリ出演女優に薬物死報道》部屋にはフェンタニル、麻薬の器具、複数男性との行為写真…相次ぐ悲報に批判高まる〈地球上で最悪の物質〉〈毎日200人超の米国人が命を落とす〉
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン