芸能

山里・若林の物語の行方は「迷っています」 『だが、情熱はある』プロデューサーが最終回の落としどころの苦悩について語る【連載・てれびのスキマ「テレビの冒険者たち」】

オードリー・若林正恭と南海キャンディーズ・山里亮太の半生を描いたドラマ『だが、情熱はある』(日本テレビ)

オードリー・若林正恭と南海キャンディーズ・山里亮太の半生を描いたドラマ『だが、情熱はある』(日本テレビ)

 オードリー・若林正恭と南海キャンディーズ・山里亮太の半生を描いたドラマ『だが、情熱はある』がいよいよクライマックスを迎える。ドラマでは各回に「このドラマはフィクションです。が、ほとんど実話です」というテロップが入る。たしかに山里と若林の実話が作中に多数盛り込まれているものの、ドラマという体裁である以上物語としての結末は存在する。

『だが、情熱はある』プロデューサー河野英裕氏は、現役のお笑い芸人をドラマの題材として取り上げる難しさと向き合うなかで、今も最終回の在り方を考え続けていると話す。

 聞き手は、『1989年のテレビっ子』『芸能界誕生』などの著書があるてれびのスキマ氏。テレビ番組の制作者にインタビューを行なうシリーズの第6回【前後編の後編。前編から読む】。

 * * *

現役のお笑い芸人をドラマ化する“むずかしさ”

 プロデューサーの河野英裕は木皿泉と組んだ『すいか』、『野ブタ。をプロデュース』、『セクシーボイス アンド ロボ』、『Q10』、岡田恵和と組んだ『銭ゲバ』、『泣くな、はらちゃん』、『ど根性ガエル』、西田征史と組んだ『妖怪人間ベム』など数多くの名作ドラマを生み出してきたが、一貫して「生きづらさ」を抱える人物を描いている。

『だが、情熱はある』の主人公である南海キャンディーズ・山里亮太とオードリー・若林正恭には、そんなこれまで河野が手掛けたドラマの主人公たちと共通点を強く感じる。

「2人が執筆したエッセイはまさに生きづらい人そのものですよね。自分の思いと社会のズレ、世間のズレ、そのズレの中でもがく、2人の心の叫びが書かれている。そのもがき方が、人間臭くて、泥臭くて、そこに惹かれてドラマ化したいと思ったんです。

 ある種、2人は今となっては成功者。だから、見ている人にとっても希望を持って見れる物語になるんじゃないかっていう思いがあって。ストーリーを作っていく上でも一貫してやってきたテーマではあるので、そこは崩したくないと思いました」

関連キーワード

関連記事

トピックス

昨年に第一子が誕生したお笑いコンビ「ティモンディ」の高岸宏行、妻・沢井美優(右・Xより)
《渋谷で目立ちすぎ…!》オレンジ色のサングラスをかけて…ティモンディ・高岸、“家族サービス”でも全身オレンジの幸せオーラ
NEWSポストセブン
“原宿系デコラファッション”に身を包むのは小学6年生の“いちか”さん(12)
《話題のド派手小学生“その後”》衝撃の「デコラ卒アル写真」と、カラフル卒業式を警戒する学校の先生と繰り広げた攻防戦【『家、ついて行ってイイですか?』で注目】
NEWSポストセブン
収監の後は、強制送還される可能性もある水原一平受刑者(写真/AFLO)
《大谷翔平のキャスティングはどうなるのか?》水原一平元通訳のスキャンダルが現地でドラマ化に向けて前進 制作陣の顔ぶれから伝わる“本気度” 
女性セブン
「池田温泉」は旅館事業者の“夜逃げ”をどう捉えるのか(左は池田温泉HPより、右は夜逃げするオーナー・A氏)
「支払われないまま夜逃げされた」突如閉鎖した岐阜・池田温泉旅館、仕入れ先の生産者が嘆きの声…従業員が告発する実情「机上に請求書の山が…」
NEWSポストセブン
バラエティ、モデル、女優と活躍の幅を広げる森香澄(写真/AFLO)
《東京駅23時のほろ酔いキャミ姿で肩を…》森香澄、“若手イケメン俳優”を前につい漏らした現在の恋愛事情
NEWSポストセブン
柳沢きみお氏の闘病経験は『大市民 がん闘病記』にも色濃く反映されている
【独占告白】人気漫画家・柳沢きみお氏が語る“がん闘病” 今なお連載3本を抱え月産160ページを描く76歳が明かした「人生で一番楽しい時間」
週刊ポスト
芸能界の“三刀流”豊田ルナ
芸能界の“三刀流”豊田ルナ グラビア撮影後に語った思い「私の人生は母に助けられている」
NEWSポストセブン
ラーメン二郎・全45店舗を3周達成した新チトセさん
「友達はもう一緒に並んでくれない…」ラーメン二郎の日本全国45店舗を“3周”した新チトセ氏、批判殺到した“食事は20分以内”張り紙に持論
NEWSポストセブン
風営法の“新規定”により逮捕されたホスト・三浦睦容疑者(31)(Instagramより)
《風営法“新規定”でホストが初逮捕》「茨城まで風俗の出稼ぎこい!」自称“1億円プレイヤー”三浦睦容疑者の「オラオラ営業」の実態 知人女性は「体の“品定め”を…」と証言
NEWSポストセブン
モデルのクロエ・アイリングさん(インスタグラムより)
「お前はダークウェブで性奴隷として売られる」クロエ・アイリングさん(28)がBBCで明かした大炎上誘拐事件の“真相”「突然ケタミンを注射され、家具に手錠で繋がれた」
NEWSポストセブン
永野芽郁
《不倫騒動の田中圭はベガスでポーカー三昧も…》永野芽郁が過ごす4億円マンションでの“おとなしい暮らし”と、知人が吐露した最近の様子「自分を見失っていたのかも」
NEWSポストセブン
「木下MAOクラブ」で体験レッスンで指導した浅田
村上佳菜子との確執報道はどこ吹く風…浅田真央がMAOリンクで見せた「満面の笑み」と「指導者としての手応え」 体験レッスンは子どもからも保護者からも大好評
NEWSポストセブン