2010年、ドラマ『医龍3』の制作発表記者会見に出席した坂口憲二(時事通信フォト)
今回7月のCM「海のために生きる人」篇は、3月の「生きている人々」篇で切れ切れに映し出されていた坂口さんの姿が1本のCMとしてまとめられている。3月のCMでは会社員として引っ越してきた山崎さんのアップから始まり、彼で終わる山崎さんメインの構成で、生ビールを飲むシーンも山崎さんが長い。次に山崎さんが引っ越してきた場所にある飲食店の店員として上白石さんが登場、この2人の日常が中心に、この土地に住む海の男として坂口さんが所々出演している。だが7月のCMは、坂口さんで始まり彼で終わる、坂口さん主演の構成で、上白石さんが自転車で通りがかるだけ。海の男としてうまそうにビールを飲む彼の存在感が画面いっぱいに押し出されている。この映像から受けた彼の印象は「復帰したんだ」だ。ビジュアル情報の違いは見せ方の違いでもある。視聴者にどれだけ強いインパクトを与えるか、記憶に残るかが重要だ。2つのCMのビジュアル情報の違いは、彼の復帰への印象を変えたと思う。
4月から放送された木村拓哉主演のドラマ『風間公親-教場0-』(フジテレビ系)の第5話でも、坂口さんは刑事役で出演。9年ぶりのドラマの出演はわずか数分のシーンだったが、途端にネットやSNSで坂口さんのファンらが反応し、「ダンディ」「ワイルド」と独特の色気を称賛。これからの活躍に期待が膨らむ。
今日も暑い。生ビールでも飲むか。坂口さんの活躍を見ると、そんな気にさせてくれる。