ライフ

化粧品や美容グッズの「オーガニック」「自然派」「無添加」というワードに注意 アレルギー発症の可能性も

(写真/PIXTA)

肌に優しそうなワードに注意(写真/PIXTA)

 コスメや美容グッズでは、「オーガニック」「自然派」「無添加」といったワードで製品を説明するものも多い。一見すると肌に優しそうな印象だが、安易に飛びつかない方がいいという。

 例えば、韓国コスメからブームに火がついた「シカ」は、天然成分の一種。製造方法や体質によっては、接触性皮膚炎やアレルギーを引き起こす可能性がある。日本の化粧品の場合、これらのかなりおおまかな定義に便乗した商品も見られる。国立病院機構東京医療センター形成外科科長の落合博子さんが言う。

「日本では、有機栽培された植物などの成分がほんのわずかでも入っていれば『オーガニック』と名乗っていいことになっています。そのため、メーカーによって品質の差が激しいのが現状です。

『自然派』は、“化学物質をできるだけ使わず、自然由来成分を主材料としている”というおおまかな定義です。『無添加』という言葉にも厳密には法律上の規定はなく、メーカー各社が“『旧表示指定成分(かつて表示が義務づけられていた、まれにアレルギーなどを起こす可能性のある成分)』を使っていない”という“意思表示”なのです。

 ただ、現在では化粧品は全成分を明記することが義務づけられているため、何が使われているか誰でも確認することができます」

 パッケージの表面ばかりでなく、裏面までチェックする習慣をつけたい。

リムーバー(写真/PIXTA)

リムーバーが肌荒れを引き起こすことも(写真/PIXTA)

 美意識の高さが表れるのが「爪」。だがこれも安易なケアはかえって逆効果になる。あいこ皮フ科クリニック院長の柴亜伊子さんが言う。

「マニキュアを落とすリムーバーの主成分『アセトン』は非常に脱脂力が強いため、頻繁に使用すると指まわりのバリア機能が破壊されます。爪磨きも、頻繁に行えば爪が薄く、もろくなり、最悪の場合指先を使ってものをつかむことが困難になる場合もあります」(柴さん)

 プロに任せれば安心とも限らない。ネイルサロンでのジェルネイルやスカルプネイルにもリスクがある。「グリーンネイル」といって、自爪とジェルの間で常在菌の一種である緑膿菌が繁殖することで、爪がまるで“腐ってしまったかのよう”な緑色や黒に変色してしまう現象だ。

(写真/PIXTA)

ホワイトニングも安易に飛びつかない方が良いという(写真/PIXTA)

 熱心なお手入れが仇になるのは、「歯」も同じ。サイトウ歯科医院院長の斎藤正人さんは、歯のホワイトニングにも警鐘を鳴らす。

「ホワイトニングに使う薬剤は『過酸化水素』。つまり“漂白剤の高濃度版”と考えてほしい。高濃度の過酸化水素につけると歯の水分が奪われてもろくなる。しかも食事をする限り着色汚れがつくことは避けられないため、2、3年もすれば元の色に戻ってしまう。高いお金を払ってまでする必要があるのか疑問です」(斎藤さん・以下同)

 ホワイトニング効果が高いとされる海外製の歯磨き粉はフッ素濃度が高く、かえって歯の透明感が損なわれる恐れがあるため、注意が必要。一方、国内の市販のホワイトニング系歯磨き粉は研磨剤が歯肉を傷つける可能性があるので、こちらも頻繁に使うのは避けたいところだ。

「歯の審美治療でトラブルが目立つのは、歯の表面を削ってセラミックやジルコニアをかぶせて白く見せる施術も同様です。もし失敗すれば“すきっ歯”になってしまい、歯の間から空気が抜けるような状態になって、会話や食事がしづらくなるのです」

※女性セブン2023年7月27日号

話題の美容成分

話題の美容成分

関連記事

トピックス

不倫が報じられた錦織圭、妻の元モデル・観月あこ(時事通信フォト/Instagramより)
《結婚写真を残しながら》錦織圭の不倫報道、猛反対された元モデル妻「観月あこ」との“苦難の6年交際”
NEWSポストセブン
国民民主党から参院選比例代表に立候補することに関して記者会見する山尾志桜里元衆院議員。自身の疑惑などについても釈明した(時事通信フォト)
《国民民主党の支持率急落》山尾志桜里氏の公認取り消し騒動で露呈した玉木雄一郎代表の「キョロ充」ぷり 公認候補には「汚物まみれの4人衆」との酷評も出る
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《永野芽郁に新展開》二人三脚の“イケメンマネージャー”が不倫疑惑騒動のなかで退所していた…ショックの永野は「海外でリフレッシュ」も“犯人探し”に着手
NEWSポストセブン
“親友”との断絶が報じられた浅田真央(2019年)
《村上佳菜子と“断絶”報道》「親友といえど“損切り”した」と関係者…浅田真央がアイスショー『BEYOND』にかけた“熱い思い”と“過酷な舞台裏”
NEWSポストセブン
「松井監督」が意外なほど早く実現する可能性が浮上
【長嶋茂雄さんとの約束が果たされる日】「巨人・松井秀喜監督」早期実現の可能性 渡邉恒雄氏逝去、背番号55が空席…整いつつある状況
週刊ポスト
発見場所となったのはJR大宮駅から2.5キロほど離れた場所に位置するマンション
「短髪の歌舞伎役者みたいな爽やかなイケメンで、優しくて…」知人が証言した頭蓋骨殺人・齋藤純容疑者の“意外な素顔”と一家を襲った“悲劇”《さいたま市》
NEWSポストセブン
6月15日のオリックス対巨人戦で始球式に登板した福森さん(撮影/加藤慶)
「病状は9回2アウトで後がないけど、最後に勝てばいい…」希少がんと戦う甲子園スターを絶望の底から救った「大阪桐蔭からの学び」《オリックス・森がお立ち台で涙》
NEWSポストセブン
2人の間にはあるトラブルが起きていた
《浅田真央と村上佳菜子が断絶状態か》「ここまで色んな事があった」「人の悪口なんて絶対言わない」恒例の“誕生日ツーショット”が消えた日…インスタに残された意味深投稿
NEWSポストセブン
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン