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【58歳から元気になる方法】医者に行きたがらない「やりたい放題の老親」にどう対応すればいいか

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50代後半を「自分のための助走期間」として活かすための知恵を和田秀樹医師に聞く(イメージ)

「定年後」を真剣に考え始める50代後半。サラリーマンに限らず、これまでの会社一筋・仕事一筋だった人生を見つめ直す最後のタイミングかもしれない。60歳を過ぎれば、何か新しいことをしようにも、体の不調を感じることが増え、老いた親の介護などがより切実な問題になる。そうした「60歳の壁」を乗り越えるためにも、50代後半、特に58歳からは「自分のための助走期間」として十分に活かしたいところ。

『80歳の壁』など数々のベストセラー作家でもある和田秀樹医師が、「58歳から元気になる方法」をテーマに、50代から60代の現役世代の悩みに答える新シリーズを開始する。第1回は、和田医師の著作を読んで感化され、「我慢しなくていいんだ」と開き直って“やりたい放題の老親”に振り回された時、どう接するのが正解かをテーマに語ってもらった。

 1960年に大阪に生まれた和田医師は、1985年に東京大学医学部を卒業後、東大病院などを経て米カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科勤務などを歴任。高齢者専門の精神科医として臨床経験を積んだ。

 その一方、まだ20代の1980年代から旺盛な執筆活動を続け、特に2000年代以降は毎年のように数十冊を超えるペースで著作を刊行。受験や医療、生き方指南などさまざまなテーマの著作を出版している。特に2022年は前述の『80歳の壁』シリーズが累計70万部を超えるなど、大ヒットを記録した。

 医師、作家としての活動の一方、映画制作にも従事。さらに2022年11月には日本大学常務理事に就任するなど、多忙を極めた日々を送る。そんな和田医師が、「ちょっと元気がなくなってきた」50代から60代の現役世代の悩みを吹き飛ばすため、独自の視点から「健康法」「処世術」を語り尽くす──。

和田秀樹医師が80代以降に心身の健康を維持するための「べからず集」を紹介

ベストセラー作家の和田秀樹医師が現役世代の悩みを吹き飛ばす「生き方」のコツを指南(撮影/三浦憲治)

 * * *
 私が仕事をハイペースでこなし続けることができるのは、言うまでもなく「体調」を保てているからです。しかし、多くの人が考える体調万全と、私のそれはずいぶん違うかもしれません。血圧や血糖値は薬でコントロールしていますが、それでも血圧は上が170、血糖値も300くらいあり、いわゆる「基準値」は大きく超えています。でも私自身は、「それで体調がいいからOK」なんです。

 だから、「健康のために」食べたいものを我慢したり、日常生活で過度に節制したりすることもありません。基礎疾患に心不全を抱えていますが、「減塩生活」はそれほど意識せず、週に5回は昼食にラーメンを食べています。

 糖尿病の薬を飲んでいることから、低血糖の発作で頭がフラフラしたりするのを避けるために1日3食は必ず食べるようにし、大好きなワインも(それほど多くはないけれど)毎晩欠かさず飲んでいます。夕食の時間は仕事が終わった後の夜9時以降になることもありますが、平均7、8時間の睡眠時間は確保しています。

 がんやウイルスなどに負けないために、健康において何より重要なのは、「免疫力」を高めることです。「健康のために」と我慢ばかりしていては、ストレスを抱えることになり、かえって身体の免疫力を下げてしまいます。反対に、好きなことを好きなようにして、好きなものを食べることを通じて幸せな気分になれば、その分、免疫力を高めることができるはず、というのが私の基本的な姿勢です。

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