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【横浜ラーメン店主殺害】親族の従業員と金銭トラブルか「券売機前に、突然防犯カメラが設置されていた」

被害者の大橋弘輝さんとその家族(本人Facebookより、写真は一部加工しています)

被害者の大橋弘輝さんとその家族(本人Facebookより、写真は一部加工しています)

 9月15日、横浜市のラーメン店で、店長の男性・大橋弘輝さん(33)が殺害された事件。17日、店の従業員であり弘輝さんの親族である大橋昭仁容疑者(35)が、名古屋市内で緊急逮捕された。昭仁容疑者は「恨みがあり、包丁で刺した」と容疑を認めているという。人気があったラーメン店で働く親族のふたりの間に何があったのか。取材を進めると、ふたりの間にあったトラブルが見えてきた。

 事件現場は、京急上大岡駅から徒歩1〜2分の場所にある『ラーメン弘』。低価格帯のラーメンが売りで、家族連れ、学生、一杯飲んだあとのシメで利用する客などで賑わっていたという。事件から3日経った18日夜も、店前には多くの花が手向けられ、手を合わせる人が絶えなかった。

 店は基本的に弘輝さんが昼番、昭仁容疑者が遅番で、ワンオペで店を回していたという。よく子どもを連れて店に訪れていたという男性の利用客が言う。

「子供を連れて昼時に来ると、弘輝さんは子供用に小さなお椀などを用意してくれたり、いろいろ気を遣ってくれて、とてもいい店長さんでした。小さなお子さんがいらっしゃるそうで、言葉がありません……」

 一方の昭仁容疑者の印象についてだが、容疑者を知る人は「悪い印象はない」と口を揃える。昭仁容疑者の自宅であるアパートに住む住民の話。

「だいぶ前にラーメン食べに行った後にアパート前でばったり会って、『ラーメン屋の人ですよね?』と挨拶する仲になりました。いつも夕方からの遅番らしく、夕方に出て行って、明け方に帰ってくる感じでした。それから何回かお店に行ったけど、ラーメンの具が気持ち多めに感じられた。サービスしてくれていたんだと思います。口数多いタイプじゃないけど、悪い印象はないですよ」

 弘輝さんは25歳で『ラーメン弘』を開店。弘輝さんの父親が、親族である昭仁容疑者を「従業員として働かないか」と誘ったという。穏やかな関係性に見えたふたりだが、よく店を利用するという70代の男性常連客は、最近店内の様子について気になることがあったという。

「店内入ってすぐのところに券売機があるんだけど、最近明らかに券売機をチェックするような位置に、防犯カメラが設置されたから気になっていたんだ。泥棒が入ってきたら、『なんだこのカメラ』って気になると思うよ。店の入り口にも目立つところにカメラがある。他の客によると、もう一台あるらしいよ」

 全国紙社会部記者が、事件の背景について解説する。

「弘輝さんと昭仁さんの間には、事件当日より前から何かしらの金銭トラブルがあったとみられている。現場で血だらけで倒れている弘輝さんを発見したのは弘輝さんの母親ですが、弘輝さんは親族に事前にトラブルについて相談していたのではないか」

 店内には刃物が数本落ちていたほか、争ったような跡も残っており、弘輝さんの腹部や背中などには無数の刺し傷があったという。警察は事件の動機について、調査を続けている。

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