TVドラマが映画化された『劇場版タイムスクープハンター 安土城最後の1日』(C)2013 TSH Film Partners
タイムスリップものも子供の頃から好きだった。
「一番最初に出会ったのは『タイム・マシン 80万年後の世界へ』という映画。幼稚園の頃に観て、あまりの興奮で次の日に段ボールでタイムマシンを作ってました(笑)。それで小学5年の頃に『戦国自衛隊』が来る。予告編を観ただけでクラス中で大興奮(笑)。次の日から公園で『戦国自衛隊』ごっこが始まりました。自転車を馬に見立てて。サントラもカセットテープで買って、それこそ擦り切れるまで聴きましたね。
とどめは『時をかける少女』ですよ! 原田知世さんってテレビ版の『セーラー服と機関銃』の主演もされていて、その時にもうファンだったんです。その原田さんが主演だから楽しみに観に行ったらまた衝撃。さらにお腹いっぱいの大学生の頃に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が来るわけです。だからずっと好きでしたね」
要潤は「時代劇から程遠いイケメン」
『タイムスクープハンター』は「番組たまごトライアル2008」の枠でパイロット版が制作され、これが好評だったためレギュラー化された。
「企画は最初からほぼそのまま。ただちょっとだけ違ったのは、最初は謎のジャーナリストがタイムスリップしてビデオを撮った映像が見つかったという設定だったこと。けど、それだとレギュラー化しにくいからタイムスクープ社という会社があるという設定に変えました。想定するキャストも最初から要さん。以前、短編(『THE SECRET SHOW』)でご一緒したときに楽しかったんで、ご本人に了承を得て企画書にも盛り込みました。未来から来たという設定なので、時代劇とは程遠いキャラクターが必要かなと思って、長身だしイケメンで紛れ込んだときに一番違和感がある要さんしかいないと思ってオファーしました」
パイロット版のエピソードは「お氷様はかくして運ばれた」。江戸時代の飛脚たちが加賀から江戸までの500kmの道のりを走り、当時貴重だった氷を時の将軍に献上するために運ぶという、とりわけ地味な題材だった。
「本当は従軍記者のように合戦を撮るというのがやりたかったんですけど、予算的にも難しい。『お氷様』の話は大学時代に雑誌か何かで読んで、『これ絶対映画になるじゃん』って思ったんですよ。それが頭の片隅にあったんで、これをこの企画でやるのも面白いかなと。そしたら観たことがない映像だ、みたいに話題になってレギュラー化が決まりました」