自民党の「最強の集票マシン」である創価学会の“岸田離れ”は選挙にも影響している。
最近、自民党は地方選で大きく議席を減らしており、とくに東京では、9月の立川市長選、10月の都議補選、11月の青梅市長選と連戦連敗だ。選挙分析に定評がある政治ジャーナリストの野上忠興氏が指摘する。
「立川市長選、都議補選ともに公明党は自民候補を支持せずに自主投票に回った。その結果、市長選は負け、都議補選は定員が2あったのに自民候補は3位で落選。公明票がなければ都市部で自民は勝てない。そればかりか、青梅市長選は自公相乗りだったのに負けた。岸田首相の支持率が下がって公明党と選挙協力しても組織が動かなくなっている」
日程の無理を押しての弔問には、この機会に岸田離れを起こしている学会員に“媚び”を売っておこうという下心が見え隠れする。
(後編へ続く)
※週刊ポスト2023年12月8日号