国内

岸田首相が創価学会・池田大作名誉会長死去で「異例の弔問」 政権に不満を抱える学会員に“媚び”を売る下心か

池田大作氏の訃報に政界で最も敏感に反応したのは岸田文雄・首相だった(写真/共同通信社)

池田大作氏の訃報に政界で最も敏感に反応したのは岸田文雄・首相だった(写真/共同通信社)

 公称会員世帯数827万を誇る創価学会の拡大をリードした池田大作・名誉会長の死は、自民党が選挙で頼る「学会票」に多大な影響を与える。「池田氏の弔い合戦」となる次期総選挙を前に、事態は焦眉の急を告げている。【前後編の前編。後編を読む

長男が同席していた意味

 池田大作氏の訃報に政界で最も敏感に反応したのは岸田文雄・首相その人だった。

〈池田大作氏の御逝去の報に接し、深い悲しみにたえません〉

 池田氏が11月15日に死去していたことを創価学会が同18日に公表すると、岸田首相はサンフランシスコで開催されていたAPEC首脳会議への出席のため米国訪問中だったにもかかわらず、ただちに自身の公式サイトとSNSに「内閣総理大臣」として弔慰を発表した。

 その直後から、SNSでは〈内閣総理大臣名で宗教法人のトップの訃報にコメントを出すのは問題〉〈政教分離に反する〉などの批判が相次いで炎上。松野博一・官房長官が会見で、「コメントは、個人としての哀悼の意を表するため、岸田総理大臣個人のSNSのアカウントやウェブサイトで弔意を示したものと承知している」と釈明するなど火消しに追われた。

 過去に首相名義で政府が宗教指導者への弔意のメッセージを出したのは昨年12月に亡くなったカトリックの名誉教皇ベネディクト16世くらいだ。

 支持率低迷のなか、批判には敏感になるものだが、岸田首相は逆に、批判が再燃しても構わないとばかりに翌19日はハードスケジュールを押して池田氏を弔問した。

 この日は地元・広島(三次市)で裕子夫人の父、和田邦二郎氏の葬儀が行なわれた。岸田首相は当日未明に米国から帰国したばかりだったが、朝、空路広島入りして義父の葬儀に参列すると、火葬場からそのまま広島空港に向かって東京にとんぼ返りし、羽田からまっすぐ創価学会本部別館を訪れたのだ。

「総理は義父の邦二郎氏には初当選の頃から大変力になってもらったと恩を感じているが、お通夜には行けなかった。だから本当は葬儀で和田家の親類とじっくり話をしたかったはずなのに、池田氏の弔問には真っ先に駆けつけなければならないという総理自身の政治判断でとんぼ返りの強行軍になった」(官邸スタッフ)

関連記事

トピックス

『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン