15歳という若さで熊本から上京し歌手デビューを果たした

15歳という若さで熊本から上京し歌手デビューを果たした

「ぜったいに元気になってみせる」

 八代さんの入院生活には、事務所のスタッフと新田の妻・大内さんが寄り添ったという。

「入院中は限られた人だけが入室を許されました。うちの妻が29年間、八代さんのヘアメイクを担当していたこともあり、事務所スタッフとともに付き添わせていただきました。

 そんななか、事務所の方から連絡が入り、『八代さんが緊急な状況だから直ぐに病院に来れますか』という知らせを受け、急いで妻とともに病院に行き、自分は車で待っていようかと思いましたが、事務所スタッフのご厚意で特別に八代さんに会うことができました。おかげさまで最期のお別れをすることができました」

 昨年3月に出演した「徹子の部屋」(テレビ朝日系)では「100歳まで歌えます」と笑顔で話していた八代さん。入院後も復帰を見据えていたという。

「入院中も『ぜったい元気になって、早く絵が描きたい』とか『コンサートもやりたいし、ボランティアとして老人ホームなどで高齢者の方々に歌を届けたい』と言っていました。とにかく活動休止前よりますます頑張りたいと意気込んでおりました」

残されたものを守っていく

「『ムーンラウンジ846』(ラジオ日本)という番組に八代さんとふたりで出演していて、入院中も留守番という形で僕がナビゲーターを担当していました。実は1月9日にも収録がありまして、当面の間は変わらず八代さんの残した番組として引き続き守っていくということになりました」

 アーティストとして活動する一方で動物保護に関する活動も取り組んでいた八代さん。八代さんと関わりがあった動物愛護団体の関係者はこう語った。

「八代さんは『保護犬』や『保護猫』をお世話している保護活動の大先輩でした。飼育歴でいえば60年以上で、たくさんのワンちゃん猫ちゃんに愛情を注がれてきたと思います。八代さんが引き取ったちーたんは、脚が悪く処分寸前の子でした。八代さんは『脚が不自由でもいいから連れてきて』と言って、最終的に家族としてちーたんを迎えました。

 八代さんは人にも動物にも優しかった。そんな八代さんの気持ちを忘れずに、これからもたくさんの命を救っていきたいと思います」

 最後の最後まで命を諦めなかった演歌の女王。彼女がこの世に遺したものは、その生きざまとともに語り継がれていくことだろう。

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