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たばことAGA、喫煙本数が多い男性は薄毛になりやすい、美容皮膚科の医学誌で1月発表

たばことAGAの関係とは(写真/イメージマート)

たばことAGAの関係とは(写真/イメージマート)

 たばこを吸う男性は、頭の薄毛が進行するリスクが高まることが明らかになった。美容皮膚科の医学誌が2024年1月に論文を公開した。
喫煙の髪の毛への影響を検証

 たばこは愛煙家にとって欠かせないものであるが、一方で健康への影響が問題視されている。この問題の一つとして、男性型脱毛症(AGA)への影響も報告されている。

 このたびカナダの研究者らが、喫煙が男性のAGAに与える影響を調べた過去の研究を総合的に分析して発表した。研究グループが行った精査により、8つの研究が選ばれ、このデータを再分析して、喫煙の抜け毛に与える影響が分析された。

たばこを吸う人は薄毛になりやすい

 こうして明らかになったのは、喫煙者は、非喫煙者と比べて、AGAになるリスクが1.82倍になるということである。喫煙本数でもリスクは異なり、10本以上吸う人は、それ未満の人と比べると、1.96倍と高かった。

 既にAGAになっている男性では、薄毛が進行するリスクが喫煙者では高かった。喫煙者は、非喫煙者の1.27倍。何本吸っているかとAGAのリスクには関連はなかった。

 今回の研究は男性についての研究で、火を付けるタイプのたばこの研究が多いと見られるが、たばこを吸うことが髪の毛にも影響することは参考にしてよいかもしれない。

参考文献

Aditya K. et al., “A meta-analysis study on the association between smoking and male pattern hair loss”, Journal of Cosmetic dermatology, First published: 04 January 2024.

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【プロフィール】
星良孝/ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表、獣医師、ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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