「トランプ氏のような当たり前でない手法を取る政治家と渡り合うには、立脚点がしっかりしていなければならない。高市氏や河野氏といった強い信念を持った政治家に期待している。高市氏にはまだ不十分な部分もありますが、安全保障についてはしっかりしたスタンスを持っています。

 河野氏とはジョージタウン大学で一緒でしたが、英語が堪能でトランプ氏ともガンガンやり合える。ただし、河野氏はすぐカッとなって強く出るタイプ。トランプ氏は相手を煽るのが得意ですから、手玉に取られないようにしなければいけない」

 河野氏はトランプ政権時代に外相、防衛相を務めた。2020年、安倍氏がトランプ大統領の要請で米国から地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の購入を決定した後、日本の防衛ニーズに合わなかったため、配備断念(支払いは行なう)を発表したのは防衛相だった河野氏だ。

 その意味で、河野氏はトランプ氏の要求を安易に受け入れることの弊害をよくわかっている。

トランプ氏が「タフネゴシエーター」と評価したダークホース

 意外なダークホースが、永田町では「人望がないから派内すらまとめられない」と陰口をたたかれている茂木敏充・幹事長。

 実は、安倍氏以外にトランプ氏が認めた数少ない日本の政治家なのだ。安倍政権の経済産業相時代、難航したトランプ政権との日米通商交渉をまとめ上げ、トランプ氏をして「タフネゴシエーター」と言わしめた。

 心理学者の海野氏はこう分析する。

「茂木さんは、安倍政権の閣僚時代にトランプ大統領との付き合い方、いわば“トリセツ”を学んだことでしょう。その点はアドバンテージだと思いますが、安倍総理の首脳会談に同席した茂木さんがトランプ大統領と握手する際に深々と頭を下げたのを映像で見た記憶があります。迎合しているように見えるこの点は気になります」

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