第三者委員会のセクハラ認定を受け、岐阜県岐南町の桜井明議長(左)に辞職届を手渡す小島英雄町長。2024年2月29日午前、同町役場(時事通信フォト)

第三者委員会のセクハラ認定を受け、岐阜県岐南町の桜井明議長(左)に辞職届を手渡す小島英雄町長。2024年2月29日午前、同町役場(時事通信フォト)

 またセクハラだけでなく男女問わずのパワハラについても〈時間外朝礼の強要〉〈育休取得(男性職員)の際の不当発言〉〈お茶菓子の買出しに関する同行の強要〉などこれまた辛辣な内容が列挙されている。

 とくに〈(町長の)私的な理由による会計年度任用職員の更新拒絶〉にあっては〈町長とトラブルのあった親族であったという理由だけで、辞めさせるように担当部長に指示をした〉〈あえて評定点数操作をさせた〉としている。いっぽうで〈女性職員について「可愛い。特別だ。」と話し、「その子の言うことなら」とそのまま聞き入れて、そのお気に入りの職員の良いように人事を動かしていました〉とある。

〈岐南町役場は町長の言う事が絶対みたいなところがあり誰も逆らえない〉

〈町長は職員を自分の所有物と勘違いしている〉

 職員のこの言葉通りとするなら、このような町政が2020年11月16日の就任から続いていたということか。岐南町に限らず非正規公務員の問題はこれまでも報じられてきたが、同町では町長自ら非正規公務員の更新という「彼らの生活」ひいては「彼らの人生」を「気分」で決めていたと言われても仕方のない報告内容となっている。調査報告書でも、

〈町長が人事を掌握し、人事管理の面から職員を統制している実態があった〉

 と指摘している。

 これらについて、とくにセクハラとされる行為について「私らの時代」と世代の問題とした町長だったが、冒頭に紹介した都心に住む高齢者のみなさんは口々「世代や時代の問題じゃない」と憤る。

「若い女性の頭なんか触らないよ。いまでは子どもだって他人様の子どもは気を使う、というか、なるべく関わらないくらいだ」

 町長は会見で「私らの時代は頑張った子の頭を撫でた」と時代=世代の問題として釈明したが、そうではないということか。

「世代じゃなくて町長個人がおかしいんだよ。赤の他人の女性に触るなんて、こっちだって逆に怖いよ。高齢者で若い女性を狙う人もいるかもしれないけど、それは世代じゃなく『「そういう変なの』だよね」

なぜ地方自治体で暴走が目立つのか

 確かに、みなさんの周りの高齢者、身内でも構わないが、この町長(当時)の行為を繰り返す高齢者男性などほとんどいないはずだ。というか、いてもかなり特殊例というか、明らかに世代の問題でなく、その人の問題だ。

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