弱いチーム(オリックス)で勉強したのがよかったんだろうね。オリックスの監督時代、取材に行ったキャンプで「バッテリーが点を取らせなければ勝てるんだぜ」と言ってやると、すぐブルペンに足を運んでいた。すると選手は監督に見られているから一生懸命やる。素直なだけ、成長できる監督だと思ったね。
そういう目で見て、中日の立浪(和義・監督)には期待したが、論外。現役時代にショートをやっていて魅力があったが、監督としてやっていることがバカですよ。中田翔みたいな年寄りを獲ってどうするのか。どんなに優秀な選手でも、年齢とともに衰えるんです。自然の摂理というものは公平に訪れることに気づくべき。
だからヤクルトも、44歳(石川雅規)が先発の筆頭になっているようではダメ。あの監督(高津臣吾)も野村(克也)に教わっているから再生工場をよしとしているが、ベテランを終い(リリーフ)に持っていって1回か2回を任せればヤクルトは変わる。それができるかできないかだよ。
菅野(智之)? 終わり。悪口でなく、素材はいいが、やはり年齢的なものがある。惜しまれて辞めるのがプロなんです。“あの球が投げられなくなれば終わり”というぐらいのプライドを持たないといけない。
巨人は投手陣が育っていないが、本来はキャッチャーが育てるものなんですよ。それなのに、打てるからといって大城(卓三)を正捕手にする。それじゃ投手は育たない。阿部監督がキャッチャー出身だから期待はしているが、阪神のほうが選手は育っていて力は上。阪神が優勝で、追うのが巨人と広島ではないか。
※週刊ポスト2024年4月5日号