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【デビュー40周年・荻野目洋子】「いまだに新しい発見や気づきがいっぱいある。いまの私は“伸びしろ”があると思います」

荻野目洋子・デビュー40周年

デビュー40周年の荻野目洋子。子育てを経て音楽活動を再開した

 1984年にソロデビューを飾り、1985年に発売された『ダンシング・ヒーロー』が大ヒットした荻野目洋子が今年、デビュー40周年を迎えた。2001年に高校の同級生で元プロテニス選手の辻野隆三氏と結婚し、子育てに奮闘する時期が続いたが、やがて夫に背中を押されて音楽活動を再開する【全3回の第3回。第1回から読む

 夫の後押しを受けた直後、レコード会社から「そろそろデビュー25周年(2009年)のアルバムを作りませんか?」と声がかかった。

「いきなりイケイケのユーロビートはいまの自分には無理でしたので、ボサノバみたいなサウンドならと、歌い始めました。そして、せっかくやるなら、『ダンシング・ヒーロー』を歌える体に戻そうと、2年かけて発声トレーニングに励み、デビュー30周年(2014年)には、歌える体に戻しました。だから、2017年に再注目されたときにも、テレビで歌うことができたんです」(荻野目洋子・以下同)

 プロ意識の高さに脱帽するばかり。来る50周年もつい期待してしまうが、意外にもこんな答えが。

「もちろん、好きな音楽をずっとやっていきたいとは思います。でも一方で、芸能界にずっといたいとも思っていない。この2つの思いが常に同居しているんです。だって、先のことは誰にもわかりませんよね? 昔の私も、40年後のいまを想像すらしていなかった。だから、『50周年もライブやります!』 なんて、無責任なことは言えません。

 いまは目の前のことに集中したい。これからは常に年齢との闘いがあり、ベストコンディションを保つのは難しい。でも、それも受け入れながら、その日のベストを尽くしたいというのが正直な気持ちです。自分が100%満足できるものがベストという意味ではなく、お客さんがいかに喜んでくれたかが重要。私の出来より、お客さんの反応がすべてだと思っています」

“ヒーローズ”とともにまだまだ進化中

「2014年のアルバムリリースに合わせて久しぶりのワンマンライブを行ったのですが、そのライブ以降、曲順や構成、舞台演出、衣装など、もちろん相談しながらですが、自分でやるようになりました」

 すると、うれしい変化が表れたという。

「『こうしたらお客さんは喜んでくれるかな?』と想像しながら練ったアイディアがライブで受けたときは、『やったー!』と喜びを実感します。それはまさに、デビュー当時のキャンペーンで、自分の歌がダイレクトに伝わったときの喜びと同じで、私の原点を思い出させてくれる瞬間です」

 2020年には、大好きな虫をテーマに初めて作詞作曲したウクレレナンバー『虫のつぶやき』を『NHKみんなのうた』で披露し、昨年は、全曲作詞作曲を手がけたアナログアルバム『Bug in a Dress』を発売するなど、さらなる進化は続いている。

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