19歳の時に性別適合手術を受けたタレント・はるな愛(時事通信フォト)
今から約35年前、19歳の時に性別適合手術を受けたタレント・はるな愛(53)。今でこそさまざまな性のあり方への理解が呼びかけられるが、当時日本では、性別不合を抱くことも、また手術を執刀する医師も、“タブー”扱いだった。
そんなはるなと、はるなの手術を執刀した医師との物語がNetflix映画『This is I(ディス イズ アイ)』として、2026年2月に公開される。はるながもがいた少年時代、そして運命の医師との出会いについて、話を聞いた。【全3回の第1回】
自分という存在は“タブー”なのか
──性別を変える手術をしたのは、10代だったと聞いています。
まず18歳の時に顎のエラを削ってプロテーゼを入れて、鼻にもプロテーゼ入れたのかな。その後、19歳で性転換(注:2002年3月23日、日本精神神経学会が俗に「性転換手術」と呼ばれていた手術の正式名称を「性別適合手術」とした。本稿では当時の言い方として「性転換」という表記を採用する部分がある)手術をしました。
──大きな決断だったのでは。
私は中学2年の頃にはすでにニューハーフのショーパブに出入りしていて、楽屋では常に整形や性転換にまつわる最新情報が飛び交うの。だから、早い段階で知識はあったんですよね。
