厚労省HPでは見られない人気健康食品の「副作用リスト」(その2)
「死亡リスク」の上昇も
西洋ハーブ(薬草)が原料のセントジョーンズワートは不安やイライラを抑える目的で利用される。厚労省のHPでは有効性として〈抑うつ症状の改善に寄与する可能性が認められた〉などとあるが、そうした有効性の半面、EDのリスクがあるという。
「NIHは副作用に性機能障害を挙げますが、元々精神症状に作用するハーブであることを考えると、『心因性ED』につながる可能性が考えられます」(前出・長澤氏)
疲労回復や栄養補給を目的に服用するビタミン類は過剰摂取により、ビタミンCは胃けいれん、ビタミンDは腎不全や不整脈を起こす可能性がある。
なかには命に関わる重病のリスクが指摘される成分もある。
便秘の改善や美容効果が期待されるアロエは腹痛や胃けいれんと並んで急性肝炎の副作用が、肥満改善が期待されるマテ茶は長期間かつ大量の飲用でがんリスクを高める可能性が指摘されている。
加齢や生活習慣により、リスクの度合いが変化する成分も。EDの改善や血圧低下作用が期待されるL-アルギニンについてNIHは〈特に高齢者の場合、心臓発作後の死亡リスクを高める可能性〉を指摘している。
※週刊ポスト2024年4月26日号