社長は愛車に日本刀を積んでいたという (写真は十枝内容疑者が役員を務めていた会社)
真っ赤な愛車に日本刀
近隣住民が重い口を開く。
「亡くなった男性は十枝内さんのところで働いていた元従業員。トラック運転手をやってたけど辞めさせられたと聞いている。勤務態度などに問題があったようです。子煩悩なシングルファザーだったのですが……。十枝内さんは事件の前に、その男性とトラブルになっていたようで、男性を含む数人に殴られてボコボコにされていた。その後、十枝内さんは真っ赤な愛車・チェイサーに日本刀を積んでいて物騒な感じがしましたね」
また別の住民は、被害男性が勤務で乗っていたトラックにまつわる話を耳にしていた。
「十枝内さんの会社を離れた被害男性は、別のA社に移ったんです。A社で働くために中古のダンプを購入したんですが、中古だから、全く関係ないB社の名が塗装されていた。普通、A社に移るんだから、A社の社名を塗装し直すじゃないですか。だけど、なぜか塗り直さずにB社の塗装がされたトラックをA社の仕事で乗っていた。
そうするとトラックの運転をめぐるトラブルがあった時に、苦情はダンプに社名が塗装されている無関係のB社にいくわけです。勤務先とそうしたトラブルがあったようです。今回のような悲惨な事件は許されるものではありませんが、元の勤務先で十枝内さんともそういったトラブルを抱えていたのかもしれません」
十枝内さんの運送会社を辞めて、どのようなトラブルが起きていたのだろうか。事件の真相究明が待たれる。
◆取材・文/高橋ユキ(フリーライター)