2016年、記者会見する民進党の蓮舫代表(当時、時事通信フォト)
勝負の時はピンク色。彼女にとって白はイメージカラーだが、勝負色はピンク。ポイントごとに使われているピンク色を見るとそんな気がする。いっそピンクをイメージカラーとしてワンポイントに使えばいいと思う。というのも立候補を表明して以降、彼女のファッションはイマイチ。立候補を表明した時は白のスーツに黒のインナー、白いハイヒール。シンプルなベージュのスーツの襟を立て、街頭演説ではフリルの襟がついたハイネックのブラウスにブルーの柔らかいジャケット。多摩での集会では黒のインナーに裾にフリルがついた白のジャケット。日本記者クラブが主催した共同記者会見では、白のジャケットにインナーは黒。それもこの真夏日に黒のハイネックで、季節感がまるでない。すっきりはっきりメリハリのある服装をする時もあれば、甘く柔らかく女っぽい服装の時もある。立候補者としてのイメージが定まりにくいのだ。
その点、東京都知事の小池百合子氏は現職だけあってイメージ戦略がうまい。記者たちの前に現れると、生中継のカメラを確認。カメラ目線で話し始める。公約発表はオンライン、画面上でも小池カラーのグリーンが目立つよう、白のジャケットに白のインナー、襟元を飾るのは濃いグリーンのスカーフだ。「東京大改革3.0」と銘打ったキャッチコピーのバックは濃淡のある緑の矢印。季節的にも緑が生える今の時期にぴったりのさわやかな色の組み合わせだ。蓮舫氏とともに出席した共同記者会見では、白のインナーに抹茶色のジャケット。色はともかく、クールビスを印象づけたかったのかジャケットの袖は半袖だ。
小池氏が選挙活動に投入したAIゆり子が着ているジャケットも緑。だがここちらの緑はのっぺりした印象で、全体的に不気味さが漂う。話し方は不自然で、日本語も流暢ではない。イントネーションは不自然だし、笑顔はぎこちない。言葉と仕草があっておらず、仕草も同じことの繰り返し。AIゆり子に東京都民の税金は入っていないというが、見た人にとってはこの程度のAI技術しか東京都にはないのかと思わせてしまう可能性も否定できない。
小池氏のイメージカラーはグリーンだが、蓮舫氏は白なのか? 烏鷺の争いのごとく色でも勝負の行方を見られる都知事選に注目しよう。
東京都知事選が告示され、出発式に臨む小池百合子知事(時事通信フォト)