TOHOシネマズ日比谷での上映は終了したが、『ミッドナイトスワン』は各種配信サービス(Netflix)にて配信中 ©2020 Midnight Swan Film Partners

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 さらに、韓国ドラマにハマり韓国語を勉強しているという服部と、韓国語が得意な草なぎが「韓国語で!」と内田監督に促され、韓国語で会話を始めると、流暢なやりとりに会場は圧倒された。服部は韓国語を習い始めて2,3年というが、登壇前も舞台裏でずっとこんな感じで韓国語でのトークが続いていた、と明かす内田監督。

「皆さん、何言ってるかわからないでしょ。僕満足、一本満足」と笑いをとりながら草なぎは、「韓国が好きで友達がいるんだって。しかも発音もめちゃめちゃネガティブ」と説明してくれる。そこは「ネイティブ・・・」と服部に突っ込まれながらも、「世界に羽ばたいていってほしい。大きなスワンになって」とあたたかいエールを送っていた。

 オーディションで一果の役を受けたのは中学1年生のとき。オーディションの部屋のドアを開けて1歩めで服部に決まった、と内田監督も振り返る。

「当時は夢みたいな気持ちで、実感もわかずに頑張っていました。今となると、女優としてはこの作品はデビュー作でしたが、バレエでいうと集大成的な存在でした」と言葉を並べると、服部の目に大粒の涙があふれた。その涙に、草なぎは「樹咲ちゃんはバレエの話をすると泣いてしまうんだよね。思い入れが強いんだよね」と優しくフォローする。そっと頬に触れてあげる様子は、凪沙と一果の姿が重なって見えるようにも感じた。

撮影当時を思い返し、感極まった服部を優しくフォローする草なぎ。

撮影当時を思い返し、感極まった服部を優しくフォローする草なぎ。

 ちなみに、草なぎは服部と韓国語トークをしていて「自分のほうが韓国語忘れちゃった」と謙遜していたが、草なぎの韓国語力は韓国人の通訳も太鼓判を押すレベル。

 もう20年ほど前になるが、韓国で草なぎを取材したときのことを思い出した。多忙の中での撮影だったのに、移動中も眠ったりしない。飛行機では、座席の前のポケットに入っている韓国語の機内案内のチラシを真剣に読んでいたり、街中では目に入ってくる看板の文字を読みあげてわからないことは通訳に聞いたり、お店では日本語メニューがあっても韓国語メニュー。当時から大スターだったのに、誰も気づかないところでこんな努力をされている、きっとこういう方は年を重ねてますます素敵になられるんだろうな、と漠然と感じていた。

 そして、その予感通りの今。話題作出演、数々の受賞・・・草なぎの活躍は勢いが止まらない。

「自分でも信じられないんです、凪沙という役を自分がやったんだと思って。自分の中に自分の知らない何かがあるのかもしれない。それはとても素敵なことで。みなさんも、自分の可能性や未来を諦めないでもらいたいなと、そんなことを凪沙を通じて思いました。

 今困っていることとか大変なことがある方も、自分すら知らない良い自分が必ず眠っている、乗り切れるチャンスはあると思うので、前向きになってもらえたらいいなと思います」という草なぎの言葉に、未来へつながる希望をもらえた。

映画『ミッドナイトスワン』ロングラン最終上映 御礼舞台挨拶で。内田英治監督、草なぎ剛、服部樹咲。(撮影/小彼英一)

映画『ミッドナイトスワン』ロングラン最終上映 御礼舞台挨拶で。内田英治監督、草なぎ剛、服部樹咲。(撮影/小彼英一)

 

 

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