芸能

市川猿之助「名跡を返上せず」で波紋、“舞台に復帰する”との強い意志か? 香川照之の長男・市川團子が名跡を継ぐとの見方も先行き不透明に

裏方に徹するわけではないのか

裏方に徹するわけではないのか

 歌舞伎俳優・四代目市川猿之助(48)が、父親で歌舞伎俳優の市川段四郎さん(享年76)と母親の喜熨斗延子さん(享年75)に対する自殺幇助の罪で懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を受けてから半年あまりが過ぎた。

 当の猿之助は、現在も事件の現場となった東京都内の自宅で、最近飼い始めたという柴犬とともに生活しているという。今後の復帰の予定などは一切未定で、「本人に復帰の意志はない」などとも報じられている。ある梨園関係者は言う。

「今、四代目(猿之助)が面倒を見ていたお弟子さんたちが続々と廃業している。それまでは、『四代目の復帰までは自身が舞台を休んでも、四代目をケアして、復帰の際には華々しく舞台を飾る手伝いをしよう』としていたお弟子さんたちが急に相次いで廃業してしまった理由は、四代目が表舞台に戻ろうとしていないからではないか、という見方が飛び交っているのです。代わりに、四代目は裏方での活動を望んでいるという話もある」

 実際に、今年2月に開幕したスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」(東京・新橋演舞場)では、主演を務める香川照之(55)の長男・市川團子(20)に直接稽古をつけていたことが明かされている。

必ず舞台に復帰したい?

 しかし、別の梨園関係者はこう言う。

「実は四代目(猿之助)が『猿之助』の名跡を返上しないことが波紋を広げているのです。一般的に歌舞伎の名跡はその『家』のみが独占して持つものではなく、継いでいく際も一度、松竹に戻すものとなります。襲名の際に、必ず『松竹のお許しを得て』という一言が入るのはそういった理由がある。

 事件直後、四代目の『名跡返上』は不可避と見られていました。『猿之助』という大名跡を傷つけ、汚すこととなったため、名前を守るためにも、伯父である三代目猿之助(二代目猿翁)に相談したうえで返上し、しかるべき時に、五代目を継ぐ役者に受け渡すものだろうと言われていました。

 しかし、三代目は昨年9月に不整脈のため亡くなった。相談する人がいなくなってしまったこともあるのかもしれませんが、現在に至るまで名跡を返上しようとする動きがないため、四代目から返上の申し出があるものと思っていた松竹関係者も困惑しているといいます」

 それについて、こんな見方もあるという。

「名跡を返上しないということは、“猿之助として必ず舞台に復帰する”という強い意志が本人にあるのではないかと言われているのです」(同前)

 松竹に聞くと、「(返上しないという意向について)そのような動向は何ら認識いたしておりません」(広報室)としたうえで、「まずもって、現時点ではまだ『復帰』を論じる状況ではないものと考えております」(同前)と回答した。

 これまで「猿之助」の名跡は遅からず團子が継ぐとみられてきたが、まだ先行きはわからないようだ。

※週刊ポスト2024年7月19・26日号

関連記事

トピックス

タイと国境を接し、特殊詐欺の拠点があるとされるカンボジア北西部ポイペト。カンボジア、ミャンマー、タイ国境地帯に特殊詐欺の拠点が複数、あるとみられている(時事通信フォト)
《カンボジアで拘束》特殊詐欺Gの首謀者「関東連合元メンバー」が実質オーナーを務めていた日本食レストランの実態「詐欺Gのスタッフ向けの弁当販売で経営…」の証言
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《ベイビーが誕生した大谷翔平・真美子さんの“癒しの場所”が…》ハワイの25億円リゾート別荘が早くも“観光地化”する危機
NEWSポストセブン
まさか自分が特殊詐欺電話に騙されることになるとは(イメージ)
《劇場型の特殊詐欺で深刻な風評被害》実在の団体名を騙り「逮捕を50万円で救済」する手口 団体は「勝手に詐欺に名前を使われて」解散に追い込まれる
NEWSポストセブン
戸郷翔征の不調の原因は?(時事通信フォト)
巨人・戸郷翔征がまさかの二軍落ち、大乱調の原因はどこにあるのか?「大瀬良式カットボール習得」「投球テンポの変化」の影響を指摘する声も
週刊ポスト
公然わいせつで摘発された大阪のストリップ「東洋ショー劇場」が営業再開(右・Instagramより)
《大阪万博・浄化作戦の裏で…》摘発されたストリップ「天満東洋ショー劇場」が“はいてないように見えるパンツ”で対策 地元は「ストリップは芸術。『劇場を守る会』結成」
NEWSポストセブン
なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
沢尻エリカ、安達祐実、鈴木保奈美、そして広末涼子…いろいろなことがあっても、なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
女性セブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
電動キックボードの違反を取り締まる警察官(時事通信フォト)
《電動キックボード普及でルール違反が横行》都内の路線バス運転手が”加害者となる恐怖”を告白「渋滞をすり抜け、”バスに当て逃げ”なんて日常的に起きている」
NEWSポストセブン
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン