河野氏は財務省にとってもはや“怖くない存在”(時事通信フォト)
また、霞が関では、進次郎氏は河野氏と並んで「何をやり出すかわからない、アンコントローラブルな政治家」(財務官僚)と見られている。
しかも、河野氏はすでに麻生氏の顔色を窺うばかりとなり、財務省にとって、麻生氏を通じてコントロール可能な“怖くない存在”になった。
それに比べて進次郎氏の後見人的存在の菅義偉・前首相は名うての「反財務省派」の政治家として知られ、「進次郎首相が誕生すれば、菅氏が政権の後ろ盾となって麻生─財務省ラインの影響力排除に動く可能性が高い」(同前)と警戒されているのだ。
父の小泉純一郎氏は「自民党をぶっ壊す」と総裁選に出馬して旋風を起こし、総理になると「私の内閣では消費税は上げない」と宣言して国民の心を掴んだ。
政治評論家の有馬晴海氏は進次郎氏をこう見る。
「進次郎氏は総理の息子という政界サラブレッドだけに、新人議員の頃から財務省はじめ複数の官庁がそれぞれ省内にチームを組んでレクチャーを行なっていた。普通の議員なら、“オレはそんなに期待されているのか”と嬉しくなって官僚に取り込まれる。
ところが、進次郎氏の場合、官僚とは一線を引いてきた。チヤホヤは飽きているから籠絡されない。各省の省利省益にも与しない。
国会議員はキャリアを重ねると役所を向いて政治をする者が増えるが、父の純一郎氏は官僚ではなく、国民を向いて政治を行なう政治家だった。その姿勢を学んでいるのでしょう。進次郎氏が総理・総裁になれば、他の総裁候補と違って財務省のコントロールを受けずに政策を進める可能性は十分期待できると思います」
狡猾な財務官僚の政治支配を逃れるには、官僚には考えを読むことができない“ポエム総理”のほうがいいのかもしれない。
(了。前編から読む)
※週刊ポスト2024年8月30日・9月6日号