芸能

高田文夫氏の心を動かした『極悪女王』『侍タイムスリッパー』 お金をかけようとかけまいといい作品は時代を超える勢い

『極悪女王』など気になったドラマや映画について(イラスト/佐野文二郎)

『極悪女王』など気になったドラマや映画について(イラスト/佐野文二郎)

 放送作家、タレント、演芸評論家、そして立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、『極悪女王』など気になったドラマや映画について綴る。

 * * *
 学生時代のクラブ活動ではないが、いい大人になっても同じ趣味を持つ同好の士が集まってワイワイするのは楽しいものだ。俳句の会(だくだく会)も30年やって、私が大病して倒れ復活してから仲間が「さんぽ会」を結成してくれて12年。

 ここに来て何故かできたのが「未亡人の会」。何やらタイトルだけは艶っぽいが実は男くさすぎる会。細田昌志が『力道山未亡人』で小学館ノンフィクション大賞を受賞したので、あれこれウラ話をきこうと集まったプロレス好き、ジャーナリズム好き、ゴシップ好き、黒い話大好きな面々。昨日、早くも第2回の集まりが私の呼びかけで神保町で開かれた。

「各自アッとおどろくスキャンダルをひとつ手みやげに用意すること」のお達しに一同戦々恐々。芸能マスコミの中でもやや腹が黒気味の男達は『笑点』の一之輔、ナイツの塙、ロケット団三浦、私のストーカーと呼ばれる「S点」プロデューサーやら私の担当編集者やらこのページのイラストを描いている佐野クンら10名以上。前回参加も、この日「WAHAHA」の本公演初日とあって不参加でくやしがっていたポカスカジャンのタマ等。

 店に入って来て早々塙は「女優Aはヤク○の女だったらしいですネ。プロ野球のB投手と歌手のCはSMなんですよ」など初回からホームランを飛ばしすぎ。一気に「未亡人」の話から「ウラプロレス」の話、芸人スキャンダル……5時間飲み、話し続けて皆が特上のネタを持ってくるもんだから私なんざもうフラフラ。まさにゴシップの千本ノック。翌日なにひとつ話を覚えていなかった。

 最近見て心が動いたのはやっぱりダンプ松本(ゆりやん)の『極悪女王』。クラッシュギャルズのふたりもちゃんとプロレスの形、動きになっていてトレーニングの見事さにも脱帽。ネットフリックスだからお金も充分かけている。

 一方お金をかけなすぎて自主制作で作った『待タイムスリッパー』がクチコミで大ブレイク。かつての『カメラを止めるな!』を思わせる勢い。スタート時単館上映だったのが今や日比谷・新宿でも見られる超メジャー。ラジオの生放送が終わり、平日の昼、日比谷の映画館がナウなヤングのアベックでいっぱい。ン? 私がタイムトリップしてる。若いカップルだな。

 そして私が今一番のお気に入りがNHK BSの『団地のふたり』。小泉今日子と小林聡美のかけあいにウキウキ。これほどのバディもの(相棒もの)はないだろう。

※週刊ポスト2024年10月18・25日号

関連記事

トピックス

筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま入学から1か月、筑波大学で起こった変化 「棟に入るには学生証の提示」、出入りする関係業者にも「名札の装着、華美な服装は避けるよう指示」との証言
週刊ポスト
藤井聡太名人(時事通信フォト)
藤井聡太七冠が名人戦第2局で「AI評価値99%」から詰み筋ではない“守りの一手”を指した理由とは
NEWSポストセブン
日曜劇場『キャスター』で主演を務める俳優の阿部寛
阿部寛、小泉今日子、中井貴一、内野聖陽…今春ドラマで「アラ還の主演俳優がそろい踏み」のなぜ?
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン
米利休氏のTikTok「保証年収15万円」
東大卒でも〈年収15万円〉…廃業寸前ギリギリ米農家のリアルとは《寄せられた「月収ではなくて?」「もっとマシなウソをつけ」の声に反論》
NEWSポストセブン
SNS上で「ドバイ案件」が大騒動になっている(時事通信フォト)
《ドバイ“ヤギ案件”騒動の背景》美女や関係者が証言する「砂漠のテントで女性10人と性的パーティー」「5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり」
NEWSポストセブン
“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
《目玉が入ったビンへの言葉がカギに》田村瑠奈の母・浩子被告、眼球見せられ「すごいね。」に有罪判決、裁判長が諭した“母親としての在り方”【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
アメリカから帰国後した白井秀征容疑(時事通信フォト)
「ガイコツが真っ黒こげで…こんな残虐なこと、人間じゃない」岡崎彩咲陽さんの遺体にあった“異常な形跡”と白井秀征容疑者が母親と交わした“不穏なメッセージ” 〈押し入れ開けた?〉【川崎ストーカー死体遺棄】
NEWSポストセブン
赤西と元妻・黒木メイサ
《赤西仁と広瀬アリスの左手薬指にペアリング》沈黙の黒木メイサと電撃離婚から約1年半、元妻がSNSで吐露していた「哺乳瓶洗いながら泣いた」過去
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者からはおびただしい数の着信が_(本人SNS/親族提供)
《川崎ストーカー死体遺棄》「おばちゃん、ヒデが家の近くにいるから怖い。すぐに来て」20歳被害女性の親族が証言する白井秀征容疑者(27)の“あまりに執念深いストーカー行為”
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン